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エブリデイのpuppyのレビュー・感想・評価

エブリデイ(2018年製作の映画)
5.0
久しぶりにこんなにピッタリ「好き」に当てはまる映画に出会えてしまって感動している。あらすじを見る限りでは「よくあるティーンのラブストーリーかな」と軽く考えていたが、内容がかなりヘビーだった。

まず、すんなり入り込めるので「つまらない」と投げ出すタイミングがなかった。そしてテンポがかなり良い。主人公が"A"と出会っていると知るところ、受け入れるまでの時間、個人的にとても程よかった。
Angourieちゃんがめちゃくちゃ可愛いくて見ていて飽きない。設定は非常に細かく興味深いし、ストーリーに入り込んでいて忘れていたけど"A"を演じたのは複数のティーンエイジャー(みんな実際はどうかは知らないけど)だったんだなあ。全員「"A"が入っている」という認識で見ていた。思わせる彼らの演技がすごい。
最後がめちゃくちゃ切なくて久しぶりに映画を見て泣いた気がする。

というかまあ最初から設定が設定なだけあってとんでもなく切ないんだけど。内容は重いのに、すごく楽しく見れるのも、コロコロ変わる映像やテンポ、主演全員のおかげかも。
個人的に2回目に憑依した悪魔に取り憑かれたと騒いでいた彼とのダンスのあたりがとても好き。こうして感想を書く中で「誰がAなんだろ」と無意識に考えてしまったりする。実体がないというのは不思議なもので、その人に恋するというのもとても不思議なことだ。
Aはあのまま誰かになって主人公と幸せに暮らすこともできたのに。愛おしい、はがゆい。
見終わった後、なんとなくAについて考えてしまうような、そんな心に残る映画。家族の問題、人を愛すること、今問題のジェンダーについてもいろいろと触れられていて原作が読みたくなった。
ちなみに、インスタでAのアカウントを探してみちゃったら、偽物らしき人がやってて笑った。いや、もしかしたら本当に本当のAかもしれない。。
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