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コーダ あいのうたのpuppyのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.2
最初はルビーに依存しっぱなしの家族にうんざりしていた。
頼りっきりだし当然のようになんでも任せるし。
ルビーもずっとうんざりしていた。はずだったけど、お兄ちゃんはずっと家族の通訳から解放させてあげようとしていたんだと思った。
お魚に値段をつけるときも、ルビーは「自分がいなきゃなんにもできないから」という潜在意識で口出ししていた。
生まれた時からそうしてきたから当たり前の考えだけど、ルビーもそういう状況を無意識に作っていたのかなって感じた。
もちろんそうするしかなかっただろうし、17歳の女の子が両親のあれこれで悩んだり説明したり通訳するのは本当に心が削られただろうけど。
友人との描写がなんなのかあんまり伝わってこないのと、最初ルビーを避けていたような男の子が突然ルビーの家に行って歌の練習をした展開の早さは少し謎だった。
男の子の家庭環境とか情報としてあるだけで、映画として必要だったのかは私には分からなかった。
最初家族にイライラして見ていてしまったけど、途中音を消す演出のときにとても不安になって音量を上げたりしてしまった。
たった一瞬聞こえないだけでこんなに不安なんだと思った。
家族が頼ってしまう理由を想像することができた。
コンサートで、周りの人の反応を見てルビーの才能を汲み取ったお父さんは素敵だなと思ったし
聞こえないのに「俺のために歌ってくれ」とお願いしたシーンは感動した。
必死にルビーが出す音を感じようとするシーンも。
オーディションのシーンでルビーが家族に音楽を伝えようとしたシーンもたまらなかった。
最近映画を全部見れなかったのに、これは一瞬で見れてしまった。
何度も見返したいと思う作品ではないけど、感動する好きな作品。見て損はなかった。
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