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1987、ある闘いの真実のmuraのレビュー・感想・評価

1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)
4.2
パク・クネの弾劾、ナッツリターンの炎上、そして慰安婦問題に徴用工問題。しばしば見られる韓国における民衆感情の高揚っていうのはこういった政治背景によるんだなと。

1987年の韓国。「対共」(アカ狩り)にあたる警察組織が拷問の末に大学生を殺害。遺体を火葬し、事件の痕跡を消そうとする警察に対し、担当検事は火葬を許可せず、解剖を指示。警察と対立した検事は、情報を新聞記者にリークし、政権を揺るがす問題となる。政権や警察は事件を沈静化しようとするが、これまで横暴に沈黙していた人たちが立ちあがる…

光州事件を扱った『タクシー運転手』を見たときにも思ったけど、あのソウルオリンピックの直前に韓国はこんなことになっていたんだと。一部がフィクションとはいえ、社会を包む空気はこんな感じだったんだろう。「ゼントカン」「ゼントカン」って名前は何度も耳にしていたけど何も知らなかったなと。

しかし毎度思うけど、映画はいろいろなことを教えてくれる。そして、信じるに値するものが多い。やっぱりパッションを感じるからか。テレビなんかと違って。
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