たにたに

魔法にかけられて2のたにたにのレビュー・感想・評価

魔法にかけられて2(2022年製作の映画)
3.7
【永遠の幸せ】2022年164本目

15年ぶりの続編。
第1作目公開当時から続編が期待されておりましたが、ようやくですね。

ロバートとジゼルの間には娘が生まれた。
喧騒とした都会の暮らしに疲れてしまったジゼルら一向は、NYの郊外へと引っ越す。

ロバートの娘モーガンは年頃の女の子に成長し、少し反抗気味な態度。引越しにも乗り気でない。
ジゼルは継母としての苦悩を感じつつ、現実世界が母国のおとぎ話の世界のようにみんなハッピーであればいいのにと願いをかける。

翌日、世界は一辺。ロバートはドラゴンを倒すためにサーベルを腰に下げ、モーガンは継母であるジゼルにいじめられる可哀想なプリンセスになる。

ジゼルは自分が悪い継母になってしまっていることに気づき始め、願いの取り消しを巻物に相談。0時までに取り消さないと"永遠に"世界は戻らない。取り消すには杖が必要だと。しかし、その杖はジゼルのことが気に入らない、町を牛耳るマダム3人組に奪われてしまうのでした。

本作は美女と野獣、シンデレラ、ファンタジア、ラプンツェルなどのオマージュが。
ディズニーファンを楽しませる要素が随所にありました。

また、ストーリーも捻りがあってなかなか良かったです。ジゼルがヴィランになるという発想は見事です。

前作では歌唱のなかったイディナメンゼルも本作ではメイン級の活躍ぶり。


おとぎ話の終わりといえば、"いつまでもいつまでも幸せに暮らしましたとさ"ですが、"永遠の幸せ"というものが現実世界では、現実でなくただの概念であるのだと気付かされます。
決して存在しないということではなく、誰しもが願っていることではあります。しかし、楽しい日もあればそうではない日もあるのが現実。それら全てを受け入れて人生を送ることこそに幸せが宿るのだ。
本作のテーマにはそのような希望が感じられます。
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