great兄やん

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3のgreat兄やんのレビュー・感想・評価

5.0
【一言で言うと】
「俺たちに“最期”はない」

[あらすじ]
かつてアベンジャーズの一員として世界を救ったものの、愛するガモーラを亡くして失意に暮れるスター・ロードことピーター・クイル。そんな彼が率いるガーディアンズの前に、銀河を完璧な世界に作り変えようとたくらむ敵「ハイ・エボリューショナリー」が出現し、アライグマのロケットに命の危機が迫る。ガーディアンズは大切な仲間、そして銀河を救うため、壮絶な戦いに挑む...。

問答無用の5.0。どれだけ期待してもジェームズ・ガンはその予想と感動を大いに超えてくる監督だと今作でハッキリ証明してくれたし、マジでここ最近のMCU作品の中でも特に比類なき傑作が出来上がったと言っても過言ではないと思っている。

皆さんもご存じの通り、ジェームズ・ガンは過去の粗相を理由にMCUから“退学宣告”を受けて長らくマーベルから離れてましたからね...途中DCにも寄ったりしてもうマーベルには帰ってこないのかと思っていたら“ホリデー・スペシャル”にてしれっと復帰するというね笑笑。それでも“ケジメ”という形で今作を有終の美として飾った彼のありあまる才能には惚れるばかりですし、なんと言ってもおかえり!ジェームズ・ガン!!ですよ...いやマジで。

とにかく最高だったしメチャクチャ泣いた。ガーディアンズの面々がいつも通りふざけつつも時折終わりの“足音”がチラつく瞬間にはドキドキさせられるし、過去作にはあまり無かった“バラード”なサウンドトラックの面々にも本当に終わってしまうのだという“覚悟”すら感じてしまうほどだった。
ジェームズ・ガンの選曲センスは毎度の事ながら良いのですが、選曲だけで今作の色合いを変えてくる所とかが本当に凄いですよね🤔...

それに今作では初めてロケットの過去が明かされるのだが、この一連のシーンが壮絶過ぎると共にヴィランであるハイ・エボリューショナリーのトチ狂った思想に凄まじい侮蔑の念が込み上がってきた。
あんな気丈に振る舞ってた裏にこんな過去を抱えていたとは…ロケットの他にも実験の被検体となった動物達の痛々しさも観てて辛かったですし、やっぱ可愛い動物が酷い目に遭う瞬間ほど観ててキツいものは無いですよね😔...

そんな過去を仲間たちが見て、そして受け入れた先にあるハイ・エボリューショナリーへの“報復”は今作イチのカタルシスを感じましたし、特にロケットの“決めセリフ”にはもう鳥肌立ちまくり!!最高に震えましたね!!!😆😆😆
多分だけど今までのヴィランの中で一番殺されてスカッとした奴かもしれない笑笑

とにかく銀河一マヌケな連中と言われながらも仲間を大切に思い、そして銀河を守るという“健気”な姿に感動する、間違いなく観終わった後は優しい涙に溢れる完全無欠の一本でした!!!

シリーズ最終作でありながらも誰かの“最期”ではなく皆んなの“大団円”として締めくくったのは本当に最高だったし、如何にジェームズ・ガンがこのメンバーに愛を注いでいるかなども充分伝わってくる。
チームの絆がバラバラになり全員ギスギスしながらも安定のボケっぷりを見せたドラックスは間違いなく今作のMVPですし、ネビュラに関しても今作を観たら絶対好きになれる。てか全員好きになっちゃうんだけど!!!(語彙力崩壊)

“人間に許された唯一の特権、それは笑う事だ”というとあるドラマの名言にもあるように、優生思想ばかりじゃこの世界は成り立たない。だからこそこの世界には“馬鹿”や“鈍感”が必要不可欠だし、無くてはならない存在だとも感じている。

“敵対”と“友好”。そして弱者の勇敢な“反撃”というメッセージ性込みで観ても完成度が高い今作。MCUの人気低速をここで塞き止める存在になってくれる事を願うばかりですし、とりあえず今は今作の余韻に浸っていたいですね😌...

※追記
冒頭のレディオヘッドは流石にズルいとしか言いようがない。初っ端から名曲creepを引っ提げに来るジェームズ・ガンのセンスの良さよ...