このレビューはネタバレを含みます
クリストファー・ウォーケンとデニス・ホッパーの対峙は鳥肌もん。こんなシビれるシーンはそうそうお目にかかれるもんじゃない。
それとジャンキー役のブラッド・ピットがまたとてつもなくハマる。
ギャングが武装して部屋に乗り込んできてんのに、なんでワクワクしてるんだお前は。
主役のクリスチャン・スレイターもパトリシア・アークエットも悪くないんだけど、脇が良すぎる。
映画の含蓄やどうでもいい薀蓄などさすがのタランティーノ節と感心する一方、それが今ひとつ乗り切れてない、というかどことなくキレがなく感じる。
タランティーノはどうでもいい会話シーンとバイオレンスなアクションシーンとの緩急の付け方が秀逸なんだけど、今作は緩の部分が甘い。その分、いつもは深く印象付けられるキャラクターの個性が幾分薄まってしまっている。
ラストも絶対この2人は生きていられないだろうなと思っていたのに、まさかのエルビス(息子)登場である。
20年ほど前にロードショーで観賞した時はこんな面白い映画見たことないと感動したものだけど、今回見てみて少しだけ印象が変わった。
やっぱりタランティーノには脚本だけじゃなく監督もやってほしかった。