ポスターだけ見るとちょっと引いてしまうというか、観るのためらってしまったのですが、設定は突飛で宇宙人がアイドルになって地球制服を狙う、というものですが、意外と熱血根性ものなんですね。
隊長(志尊淳)、イチイ、ニイ、サン、シィの4人でアイドルを目指しますが、なかなかうまくいかない。
宇宙人だから年をとらない(年齢という概念がない)、感情(喜怒哀楽や嫉妬、自己嫌悪など)がわからない......
最初は安易に考えている男の子たちに、アイドルヲタクのシィが言う
「イケメンって物理じゃなくて概念だから」
顔がきれいとかハンサムだったらたくさんいる中で、ずば抜けるためには?
生存競争が難しい芸能界で抜きんでるためには?
そして様々な経験を経て、「俳優や歌手じゃだめなのか?」という質問に「アイドルでないとだめだ」と隊長が言います。
「アイドルが求められるのはその存在だから」
手の届かないステージの上の人でもその「存在」がファンの気持をゆらす、という事に気づく隊長たち、ドルメンX。
隊長の志尊淳君が「単細胞」と言われるように一人空気読めないけれど、努力家だとか、他のメンバーも悩みがあるのですが、映画という時間だと全部描き切れていない残念さがあります。
元は漫画で、テレビドラマになって、映画になった、というものですが、同じキャストのドラマの方を見てみたいですね。もっと描きたいものがあったように思います。
あまり深刻ぶらずに軽く楽しむにはとてもいい映画。
つっこみどころはあるけれど、意外に深いセリフがたくさんありました。