ペンギン・ハイウェイのBigsのネタバレレビュー・内容・結末

アニメってやっぱり楽しいなぁと思わされる一作。ファンタジックというか無茶苦茶な映像を堪能でき、面白かったです。

非常に大人びた主人公の少年を中心としたジュブナイルもので、魅力的で少し謎めいたお姉さんと関わりながら、町で起きる不思議な現象に対して研究を進めていく。

まず主人公の少年が面白い。子供離れした思考と知識量ゆえに、非常に論理的且つ合理的に同級生とやり取りする様が面白い。その上で不意に子供らしい思い込みで間違ったことを真剣に言う場面もあり、更に笑ってしまった(おっぱいケーキとか)。

終盤、物語と映像が加速度的にエッジーになっていき、訳がわからなくなってくる。しかし映画として納得できないわけではなく、映像の面白さと尖り具合でグイグイ引き込まれる。
物語内の論理は完全には把握できないけど、次のようなテーマと受け取った。生命は只々生と死のサイクルを繰り返す虚しい存在だけれども、それでも性や好意、人間同士の関わりがあることで、僅かながらこのサイクルを肯定できるのではないか。
お姉さん=母、ペンギン=子=生、ジャバウォック=死という位置付けだと思った。