ゼロ

ペンギン・ハイウェイのゼロのレビュー・感想・評価

ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)
2.6
誰にでも、忘れられない夏がある。

原作は、第31回日本SF大賞受賞作である森見登美彦さんの小説。主人公の小難しい喋り方と自由奔放なお姉さんの組み合わせが、実に森見さんらしいと感じていました。中身としては、ジュブナイルでした。

あらすじとしては、小学4年生の男子・アオヤマの住む街で、ある日突然、ペンギンの群れが出現する怪事が起こり始めた。それよりもお姉さんのおっぱいが大事である。お姉さんのおっぱいのことを1日30分くらい考えているが、お姉さんからペンギンが生まれることを知ると、より興味深い研究対象になっていく。

お姉さん役の蒼井優さんの声が絶妙で、もっと明るく、可愛い感じの声の方が、この作品とは相性が良かったんじゃないかと感じました。声の擦れ具合によっては、お母さんみたいな声をしていました。

全体を観ると、前半はひと夏の思い出みたいな恋やら研究やらがあるのですが、後半はSFの世界に突入し、オチがふわっとしていたので、頭に疑問が残って終わります。深く考えるな!感じろ!!と暴言を吐けるほどの、はっちゃけ具合もなく、少年とお姉さんのひと夏の思い出だったんな…と納得させるしかありません。

表題にもなっているペンギンの登場は可愛かったし、エネルギー溢れる描写もあるので、人によってはハマる要素もある作品でした。
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