えいがうるふ

サーホーのえいがうるふのレビュー・感想・評価

サーホー(2019年製作の映画)
4.2
全部のせ3杯一気食いぐらいの濃さ。例えて言うならバーフバリとマッドマックスとアベンジャーズを足して3で割ったような?
そりゃキャラも話も映像もアクションも過剰に見応えありまくりで面白いっちゃ面白いけど観終わる頃にはエネルギーを消耗してクタクタになる。

前半から似たような濃い顔のキャストがじゃんじゃん出てきて設定が混乱する。しかもそんな彼らが最後まで陰謀やらで立場がコロコロ変わるので頭も疲れる。

ボリウッドらしからぬ地味なヒロイン、そしてなかなか踊らない!!・・・と、散々焦らした末にここぞとばかりに始まるダンスシーンがファビュラスかつお洒落でお見事。インド映画好きにはこの待ってました!感がたまらない。
ボリウッドお約束の恋愛成就幸福絶頂ダンスがまた無駄に豪華絢爛。バーフバリなら神話じみた映像もそれなりに納得感があったが現代劇でもそう来るかともはや笑えるレベル。

とにかくいちいち突っ込む暇がないぐらい色々とどうかしてる。たとえ現代劇だろうと、エンターテイメントに振り切ったインド映画に話の整合性だとかロジックの破綻のなさなどを求めてはいけないことを学んだ。ヒロインの言動も支離滅裂で感情移入するどころではないが、終盤はヒーローのキャラが強すぎて細かいことはどうでも良くなってくる。とにかくアガルのだ。

何はともあれプラバースのイケボが過ぎる。多すぎるキメ顔キメ台詞はもちろん、何気ない呟きのようなセリフまでいちいち無駄に腰椎あたりに響くので笑ってしまった。音楽もめちゃくちゃ気持ち良くてずっと耳が快感。