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ウトヤ島、7月22日のmingoのレビュー・感想・評価

ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)
2.2
予告編がよく出来過ぎてて期待値高めすぎた悪例。超絶不快作。
まず映画化した理由が不明だし、そもそも休日にお金払ってこんな不快になるんだったら観るべきではなかったとさえ思った。銃の音は現実に近い炸裂音なので、これ観てトラウマになる人は間違いなくいる。R指定は必須。カメ止めの方がまだ観る価値あり。

実はかなり前に事件の全貌を詳しく下調べして挑んだのだが単独犯の犯行にもかかわらず劇中では複数犯とあるのは事件現場で逃げ惑う被害者の狂言を描きたかった演出なのだろうか。またPOVでもないのに撮影者の視点を強く感じさせるカメラワークが映画の没入感を削いでいるのが大きな難点か。

そして主人公の一視点から描かれる本作だが、事件当事者からしたら不明なことだらけだったであろうというのは伝わってきたし、それが意図する演出なのだろうけど、鑑賞者はやはり見えないテロリストはどこにいてどこから発砲してきているのかがわからないため歯がゆい思いを強いられる。つまり本作の売りは鑑賞者も映画の中の被害者のように体験する場として監督はみせたかったのだろうが、あまりにも不快すぎて鑑賞しなければよかったレベルから脱さない。それを緩和するべき物語の唯一の存在ナンパ男の立ち位置も中途半端で作品をより不明瞭にしている。
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