牛猫

アフター・エブリシングの牛猫のネタバレレビュー・内容・結末

アフター・エブリシング(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ガンに侵されたプレイボーイと、そんな彼にナンパされてなんとなく付き合い始めた彼女のめまぐるしい恋を描いた話。

試写会にて。

全体的にテンポも良くてセリフ回しも小気味よくて、甘さも辛さも良い塩梅で、鑑賞後の後味も悪くない。ラブストーリーが苦手な人にも勧めやすいすっきりとした話だった。

ナンパからガンが発覚してやりたいことリストを網羅していく流れは、その後の暗い展開への前振りだと勝手に想像して、よくあるお涙頂戴的な後半が待っているんだろうと少しげんなりしながら観ていたけど、意外とあっさり裏切られて呆気にとられた。
恋の病とかよくいうけれど、そこに更に難病みたいな大きな困難が立ちはだかるとより一層2人の関係性は深まるし、周りが見えなくなるし、取り返しがつかなくなるくらい拗らせてしまうんだろうなあ。この映画みたいな若い二人なら尚更そうかもしれない。支える方も支えられる方もガンなんて中々経験することじゃないし、その時は本気で相手を想っていても病が治れば熱も冷める。綺麗な部分だけじゃないリアルな若者の恋愛劇が爽やかであり痛快でもあった。

お互いの友達たちが個性的で良いキャラしてた。干渉しすぎず絶妙な距離感で見守る彼女側のルームメイト達がツボ。テレビを見ながらジャンクフードをつまんでくだらないことを駄弁る、こんな何気ないシーンにノスタルジックを感じてしまった。
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