ホイットモア大統領

告白小説、その結末のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

告白小説、その結末(2017年製作の映画)
3.5
タランティーノ監督『ワンス・アポン〜』で話題となったロマン・ポランスキー監督の新作。
スランプや前作の内容への非難により、精神的に追い詰められているベストセラー作家(エマニュエル・セニエ)。そんな彼女の前に「ELLE エル」= 彼女と名乗る女性(エヴァ・グリーン)が現れ、日常を共にするようになる…。

ポランスキー監督作は『ローズマリーの赤ちゃん』と『ナインス・ゲート』しか見たことないけど、解釈を観客に委ねるのが好きな監督なんだなと感じました。ぶっちゃけ映画好きなら途中でオチの予想がつくと思いますが、それでも確証は90%ぐらいに留められてるかと。
あと、本作には「ゴーストライター」の話が出てきますが、監督は以前にも『ゴーストライター』という作品を撮っており、ポランスキー監督にも新垣さんが裏にいそうです。

また、あらすじからお分かりの通り、本作は『ミザリー』的な要素があります。殺鼠剤の件とか。けど疑心暗鬼になったり、後ろから車が徐々に近づいてくるシーンなんかはヒッチコックっぽくて、前述の難解さを含めると脚本のオリヴィエ・アサイヤスの影響もかなりあるかと思いました。『パーソナル・ショッパー』の雰囲気にも近い感じ。

そして、こういう “魔性の女” をやらせたら、現代女優でE.グリーンの隣に出る者はいないですね!なのでどちらかといえば、ミステリー要素よりもエヴァとE.セニエの “大人の百合” を楽しむ作品かな。
E.セニエは今のポランスキー監督の奥様らしく、女性を撮るのも巧いなと感じました。過去作も掘り下げてみよーっと。ヒッチコック作品追うのも再開しなきゃ。

全然関係ないですけど、近くのTSUTAYAが売り場改編に伴いソフトのセールをやってたので、『300 帝国の進撃』を買ったら、主人公 = 山路和弘、E.グリーン = 朴璐美夫妻でした!いや、ホント関係ないですけど笑