じょにー

若おかみは小学生!のじょにーのレビュー・感想・評価

若おかみは小学生!(2018年製作の映画)
4.3
原作である児童文学も知らんし絵柄も設定も好みではないけど大丈夫かな?なんか幽霊とか出てきたし。とか思ってたら鼻の奥が熱くなるくらいのやつで泣きました。

そもそもこの作品で描かれてるのは誰かの心の喪失とつながりっていう超普遍的なものなので、興味本位で観に行ったって大丈夫。
誰かと誰かとがつながる尊さ/つながらない儚さ、キャラクターとしての立ち位置。考えれば考えるほどバランスが取れてて、相当練られてるように思う。

脚本や声もよかったけどまず目につくのは作画。モブの止め絵すらほとんど見当たらない(しかも会話まで聞こえる!?)。
この角度で動いてる、とかまだ絵が止まらない、っていう気持ち良さをしれっと入れてくるレベルの高さ。クリエイティブ面だけでもおかわりいけるような作品です。

その上で、主人公・おっこはがんばる小学生っていうね。子供に共感してるとシンプルな展開でも純粋に沁みるからずるい。
しかもそういう事象へのアイレベルも演出として昇華させる立派な作品力を見た。
JS使って泣かせるなんて〜とかなめくさって観てたら右ストレートで涙腺殴られるよ。

終わり方もかなり好きだった。個人的にこのラスト以外ないと思うくらい。
最後にエンドロールで発見した脚本・吉田玲子の文字。そりゃ安心安定だわ。
エンドロールでも目を凝らしておくともうひと泣かせされるかも。

あ、グローリー水嶺様。好きです。ヒモにされたいです。(突然のゲス)
じょにー

じょにー