ソニックのゲームはしたことがないがキャラクターはある程度の数知っているくらい。
セガの人気ゲームの映画化。
せーがーという音がしっかり使われているのが素晴らしい、好感が持てる笑
本編の前に、余談を書くと、、というか映画ファンは知っている人も多いが、最初に予告を公開したとき、ソニックのあまりに人間らしい姿に批判殺到。監督が作り直す、という声明を出したほどだった。
確かに公開後となった今ではビフォーアフターを比べると断然今の方がいい。ちゃんと作り直したのは偉いし、バッグス・バニーが実写化に溶け込んでいるように、変にリアルに寄せなくても、観客は漫画っぽいキャラデザを理解してくれるのだ。
しかしながらVFXのチームは顔面蒼白だったのではないだろうか…作り直しってやばいよな…変な汗出る笑
本編は100分と、昨今の大作の中ではかなり短い。そのスピードで尺まで詰めたか笑
ついでに展開もすごく早い。導入からソニックの境遇の説明、住んでいるところの説明、これから出会うであろう人々の説明。
全て10分で済ます。テンポが良すぎる笑
テンポは速いが、ソニックの孤独っぷりに感情移入させる手際はしっかりしている。
速いからこそ見つからないが、速すぎて自分で卓球もできるし野球もできる。何もかも一人でできるからこそ独りである、というのは切ない。
吹替は俳優の中川大志。
起用のニュースを聞いた時、元々のゲームやアニメの声じゃないの?と残念だったが、なるほど観て納得。
実際の人間の吹替ではなく、CGキャラの吹替なので少し下手でも違和感がない。が、それ以上に中川大志がちゃんと上手かった。底抜けの明るさに潜む孤独がしっかり演じられていたと思う。なにより、設定的には15歳くらいの年齢なので要は若い。この若さが未熟さにも感じられるため、非常にフィットしている。全く問題ないと思う。
そんなソニックと戦うドクター・ロボトニックは、ソニックと鏡像関係になっている。
何もかもを一人で出来るようになるために、孤独になっていったが同時にだからこそ自分が唯一である、という立ち位置を見出している。
初登場シーンは軍人の話をことごとく遮り自分の主張を通す。一貫して人の話を聞かないのは自分が正しい手しか考えていないから。原作のゲームを知らないので元はどういう境遇かは知らないが、この対照は上手いと思う。
演じるジム・キャリーははまり役。やってることはめちゃくちゃ悪いことだけどなんだか憎めないのは彼の絶妙なさじ加減だと思う。
そして山ちゃんの吹替が本当にすごい。マジでジム・キャリーが話しているとしか思えない。というかジム・キャリーが出てる映画はほぼ吹替で観ているので彼の声は実質山ちゃんです笑
ついでに腰巾着の男がすごくいい味出している。彼の作るラテを飲みたい笑
アクションはX-MENのクイックシルバーがやった、高速スピードによって逆に周囲がスローになる演出が多用されている。特に新鮮味はないけどこの演出自体、観ていて楽しいから飽きることはないと思われる。
相手がどうやって彼のスピードに対応するかの解答もスマート。地球の科学で無理なら相手のものを応用する。まさに科学者らしい答え。
続編の匂わしもばっちしと…思ってたらというか今年続編がある笑
100分とコンパクト、内容も非常に軽くポップなので気軽に見れること間違い無し!