torakoa

ゾンビーズのtorakoaのレビュー・感想・評価

ゾンビーズ(2018年製作の映画)
3.5
ゾンビと人間のロミジュリ的かつハイスクールミュージカル的な作品。
個性強めなお邪魔虫キャラとかハイスクールミュージカルの焼き直し感が凄いが、そこら辺あーハイハイと流せれば楽しめそう。
ゾンビという名称ではあるが多分ゾンビではない気がするのでゾンビに期待して観ると何じゃこりゃだと思う。カラフルでポップでアメリカの子供向けアニメみたいな感じのテイスト。カメラ目線で語ることも多い。

人間の脳を食べたい欲求を制御され共存可能になっているという設定で、ただ青白いだけの人々がゾンビタウンに隔離され差別されながらそれぞれ家庭を持ち普通に暮らしていて、どうも生殖も可能らしい。人種に置き換えてみても違和感なく通りそうな寓話。

話はもういつものやつ的なテンプレなぞってるだけで観るまでもなく筋はわかるようなやつ。何の意外性もないし心に響くものもない。ポリコレ配慮してます感なキャスティングとかもいかにもディズニー。ヒロインがゴリ押しした重量感ある友人より身軽にキレキレに動いていた人達が落とされていたあたり、凄く不公平に感じたが、そんなこたあどうでもいいんだろう。

話は何の工夫も感じられないが、歌い踊る場面には物凄く力が入ってる。ダンスとチアリーディングに興味があるなら観たほうがいいと思う。ダンサー陣のキレキレの動きは見てて気持ちいい。男性ダンサーがポンポン持って踊るのいいっすよー。

ここまでテンプレなぞっただけなもんで押して来られるといっそ清々しいぐらいだし、明るく楽しく脳天気な感じは悪くない。ありのままでいい、違いがあるからいいんだ、みたいなテーマは一応ある。安っぽい綺麗事ではあるが、綺麗事=理想でもあるだろうから結構大事だと思うし別に悪くはない。話の流れとか物凄く安易だけど、子供向けと思えば許容できる。

曲数自体はそう多くなくてアレンジ版をうまく使っているあたりはよかった。既存ミュージカル好きな人達が作ってる感。
入部テストの場面、薄い水色のパーカー着てる男子の動きのキレが素晴らしくて10回ぐらいリピートした。割と見切れてるけど。群舞シーン多いのがよかったなー。注目する人変えてみたりで何度も観てしまった。
あとゾンビの友人女子イライザが表情チャーミングでやたらかわいい。

校長の人誰かに似てるなー誰だっけなとずーっと思ってたんだが、元宝塚の朝峰ひかり似だった。名前知ってて思い出せた自分にびっくりw

吹替入。歌の吹替なし。英語字幕あり。鈴木達央が悪役みたいなのやってた。
字幕:高内朝子

削除シーン、NG集、ダンスレクチャー、MV(中盤のパーティー場面のやつ)など映像特典が入ってた(レンタルDVD)。残念なのはミュージカル場面一発頭出しできるようなチャプター入れてくれてないとこぐらいかなー。
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