成川ジロー

無敵のドラゴンの成川ジローのレビュー・感想・評価

無敵のドラゴン(2019年製作の映画)
4.1
ギャグとシリアスの振り幅がデカいのに何度も行ったり来たりするせいで、マジで「一体俺は何を見せられているんだ!?」って感覚に陥ることが見ていて何度かあった。誰視点なのかよく分からないモノローグや、ドラゴン要素も相俟って極めてカオスな映画になってる。それでいてちゃんと一本の作品として完成している感じがする不思議な映画。
監督のフルーツ・チャンが「お金の為に撮った」と公表しているらしいけど、それにしては趣味が出ている気がする。あのタワーがスポンサーだと仮定して、「マカオのうちのタワーとバンジーをクライマックスの舞台にしてくれれば金出すよ!勿論シリアス映画で!!」と言われたと考えると色々合点がいく笑

実際のUFC絶対王者のアンデウソン・シウバを出すならもっと強く描かなきゃダメなんだけど、格闘家が映画出た時にありがちなあからさまな手加減感はそこまで見えてなかったから良かったかな。マックス・チャンのアクションは全体的には楽しい。列車内ポールダンスバトルとか、一瞬あったスポーツジムトレーニング器具ジャングルジムバトルとか、ああいうのが良いよね!!
あと、『軍鶏』で魔裟斗が出てた時も思ったけど、格闘家が映画に出る時ってオフのときで、身体絞ってないちょっとぽっちゃりしてる時だから、映画内で脱ぐといつも見てる試合時の姿と違って太くて違和感ありますね。^^;

オープニングのギャグの感じが凄い好きなので、あのまま最後まで行って欲しかったな。そうすればクライマックスでいきなりギャグぶっ込まれても混乱しないし、オチも納得出来るのにな!!

はっきり言って、どっちかと言えば、このカオスな感じは好きです。好きな映画です!笑
オススメはあんまりしないけど、香港映画に理解ある人は楽しめると思うのでそういう人にはオススメです!!
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