へたれ

魂のゆくえのへたれのレビュー・感想・評価

魂のゆくえ(2017年製作の映画)
3.8
良かったとこ1 イーサン・ホークの演技
牧師として見せている温厚そうな顔と、一人でいる時の思いつめた顔をうまく使い分けて、段々と狂っていく様がとても分かりやすかった。近年の出演作では一番良かった。

良かったとこ2 中盤までの脚本
牧師が主人公というだけでもベルイマンっぽいし、独白と世間への憤りを募らせていくあたりはタクシードライバーと同じだし、ポール・シュレイダー自らがタクシードライバーの舞台を教会に移し替えたようなストーリー。

良かったとこ3 エンディング
タクシードライバーと同様に訳分からん系ではあるものの、皆殺しでも殉教でもなく突拍子もない終わり方をするのが良かった。最後だけ何故かファーストネームで呼ばれるとか、意味深さも十分。

ダメだったとこ やたらと露骨なオマージュ
映画というより演劇のようだけど、ベルイマンのような即興性は感じられない。かと思えば突然タルコフスキーのような空中浮遊シーンが出てきて、単に好きな映画のシーンを真似てみたような感じ。
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