正直、全く期待していない映画でした。前作は確かに好きですが、あれでもう全部終わったと思ってて、続編を作るような映画ではないと思っていたからです。ただ、蓋を開けてみたらそこまで悪くはなかったです。普通に面白かったです。もちろん、前作の方が好きです。
一番好きだったのは、敵のキャラクターでした。鈴木亮平が演じたキャラクターの容赦ない感じが見ていて恐ろしかったです。そんなに叫んだりぶちぎれてるシーンがある訳でもないのですが、怒ってないのにとんでもないことをしていると言うのが、逆に狂ってる感じで、一切理解し合えない雰囲気が出ていました。
あと、ちょっとしたシーンですが、撮影がとても良かったです。けっこうアップで取りたくなるようなシーンで、視聴者としてもどうなってるのか気になるのに、あえてそれを見えにくくすることで、逆にどうにもならない危機感があったと思います。
好きじゃなかった所は何個かありますが、一番好きじゃなかった所をあげるとしたら、血があんまりでなかったことです。R15なのに人が死ぬところをちゃんと映さなかったり、バイオレンスなシーンでも血や内臓が吹き出したりしないし、レイプとかも映像で取らないであとでレイプがあったと口で伝えるだけだったので、それのせいでやばさがちょっと伝わりにくかったです。とくに、鈴木亮平のバックストーリーのシーンではそれが絶対必要だと思いました。
映画全体を見て思ったのは、やっぱり役所広司がいないのはどうしても悲しかったです。彼なしに孤狼の血を作るのは無謀だと思いました。ただ、鈴木亮平がかっこよかったので、悪い映画では全然ないです。興味があれば見てもいいと思います。