観に行くと女子が病む、という口コミを近場で耳にして、あと、ポスターの仕上がりがなんとなく好きな感じで、気分で観に行こうって決めた作品。そんな私の軽い気持ちをどんと投げ返してくるような作品だった。大好き。いやー、原作角田光代さんだもの。一筋縄では、ね。
役者がみんなうまくて、すとんとストーリーに入っていけた。私はきっと仲原君でテルちゃんで、すみれさんなんてとんでもないし、マモちゃんにもようこちゃんにもなれない。生きているとおそらくそのどっち側に寄って人は生きていて、好きになるときは手がきれい、なんて単純なことだったりするけど、きっと本質はないものねだり。自分にないものがほしくて、そこに憧れて、それを自分のものにしたい。きっとそんなもんなんだと思う。気がついて振り切って新しく前を向ける仲原君は素敵。私は仲原君になりたいけど、いやになるくらいテルちゃんなんだな。もはやマモちゃんがなぜ好きなんだか… ほんと、愛がなんだ、って感じだと思う。
成田君のマモちゃんがいい。鈍感で勝手で奔放でクズ。成田君の魅力ってこういうところだな。本来の人間らしい。その他もみんないいんだけど、仲原君でしょ！仲原君に泣かされるでしょ！泣いたでしょ！！仲原君に幸あれ♡ テルちゃんは… がんばれ！
