シネマスナイパーF

永遠に僕のもののシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)
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中性的な美少年の破天荒を期待して本編上映開始後に悠々と劇場に入ってきたお姉さんたち!
まさか小汚いオヤジのキ◯タマ大写しやゲイのBJを見る羽目になるとは思っていなかったでしょう!
そういう意味では久しぶりにめちゃくちゃスカッとした映画でした!!


映画自体のテンションは低い
あくまで当人にとっては「人間の営みとして普通のこと」
だから過剰に劇的に見せたりしない
どちらかというとかなり地味な方だと思う
その分映画を盛り上げるのが音楽
音楽を演出としてどう使うかが命の映画だった

オープニングでこの映画の魅力は100%炸裂している
まずあの若さで盗みに入った家の酒を飲みその中を練り歩くっていうそれだけでクール
そしてレコードをかけ踊り出す
歌物の音楽は多くの場合何かしらから流れ出しているものとして扱われていて、カルロスの人生を実際に彩ったもの
やりすぎないスタンスは銃の扱いも然りで、撃ったときは半分ぐらい「君のせいだ」と相棒のせいにしていて、あくまで本人にとっては不可抗力であったことを強調

自分の生き方をあまり理解してもらえないという孤独
愛されていようと、わかってもらえないなら孤独
勝手にひとりになったんだろうと思っても、結局ちゃんとは理解してもらえてなかったということなんだから結局彼はひとりにされたということ
耐えかねて、ただ愛されることに甘えたくなったが時すでに遅し
ハウスオブライジングサンってアルゼンチンだとあんな歌詞なのか


カルロス以外の登場人物が少し弱く感じなくもない
しょうがないけど
ラモン一家はカルロスの両親より役割が重要なので、ラモンが思わぬ方向で成功を求めたり、母親がやたらエロかったり先述したキ◯タマだったりで愉快
クライマックスの電話のシーンは予告で見せないほうがよかったのでは
なんというか、ああこれアメリカ映画じゃ感じられない空気感だなって映画ですな


タ◯キンOKなら観に行っていいんじゃないすか?