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キャッチ ア ウェーブのsilentのネタバレレビュー・内容・結末

キャッチ ア ウェーブ(2006年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

個人的にはサーフィンというものに
今まで縁がなく、ここに出てくる
主人公達と対峙する悪ガキ3人組の
ような、あまり宜しくないイメージ
だった。
たがこの映画で、しかもかなり後半に
なってサーフィンの過酷さを
目の当たりにした感じがする。
決してお気楽ではなく、
勝負相手は己自身であると共に
まさしく命懸けのスポーツなのだ、と。

だからこそ、「サーフィンは自然への
リスペクトがなくてはダメだ」
という点が今ひとつ分かりにくい。
サーフィンの楽しさ、厳しさと
自然とどのように関わっていくべき
なのかを、もう少し丁寧に見たかった
とは思う。

また悪ガキのリーダー役の子が
「この国はアメリカに守られている」
という主旨の台詞を言う。
戦後の日本人が見ているようで
見ていない問題点を鋭く突いていると
思ったのだが、この点については
サラリと一行で流されてしまった
ように感じる。
もし、この点を深掘りするなら
彼らがどういう半生を過ごしてきたか、
大洋たちとの対決の後、どのように
感じて生きていったのかを描いて
ほしかったし、逆にこの台詞を無しに
して、主人公3人組のズッコケな
エピソードをより掘り下げて
ほしかったとも思う。

大洋を演じる三浦春馬さんの瑞々しさと
濱田岳さん、木村了さんのこの頃から
既に抜群の安定感だった演技力が
良かった。
ほんの少しの出演だったけど
坂口憲二さんもクールで
カッコよかった

そして、主題歌はこの映画にピッタリ
である。素晴らしい。
胸の奥が締め付けられるような
哀愁のあるメロディが
いつまでも耳に残るようだ
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