まりぃくりすてぃ

ケトとコテのまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

ケトとコテ(1948年製作の映画)
1.7
話の行く先は序盤のうちに示されちゃう。そこからの90分もかけてのスンナリすぎた予定調和を、慶(よろこ)んであげるのはムリ。シンデレラや白雪姫の絵本をさっと読みおえる方がよっぽど有意義だろう。
「魅力的なパートナー/魅力的なライバルまたは敵」を揃えた上で「魅力的な主人公が、困難に打ち勝って大願成就する」のが娯楽ストーリーの定石なのに、この映画の主要人物たちには魅力がないし困難らしい困難も用意されてない。

コテには言いたい。男だったら老婆ハヌマに頼りきらずに独りで恋愛を何とかしなさい!
だから、ハヌマとコテとの仲違いとか、作戦の見込み違いなどといったヒネリが最低限必要だった。

ごく短時間だったが婚礼のハヌマの舞踊がよかった。あと「10の命があったら、10個すべてを君に捧げる」「10の道があってもすべての道が彼女へと通ずる」というコテの明るいセリフはしばらく覚えておこうと思う。

[岩波 ジョージア]