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夜明けまで離さないのotomisanのレビュー・感想・評価

夜明けまで離さない(2018年製作の映画)
4.2
 ポルノ映画と思ったら違った。太かおなごの物語。なぜかどこかの方言になってしまう。
 このおなご、美咲(宮地真緒)は店の若いコに警察のイヌと言われても、ねじ込み奥さんが子供のけんかで捻じ込んで来ても、客がブー垂れても動じない。男運が悪くても、怪しげな刑事につき纏われてても揺るがない。そんな具合でちっとも可愛げが無いし年もいってるので夜の商売もイマイチ。
 こんな美咲に、にこりともしない毎熊が妙に相性よく見える。凶状に凶状を重ねようとする毎熊と一緒で大団円を迎えるわけ無いと思ったが、果たしてその通り。それでも毎熊は美咲の息子リクに思い出を刻み、たぶん美咲にもふたりの子を授けて死ぬ。なってない男の死で女がまた泣かされてと言うなかれ。ここは死んだ男の遺した一人の女と一人の子供の描かれない道程を思い遣るのがいいと思う。なにしろ美咲は太かおなごなのだから。
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