チェックメイト

永遠の門 ゴッホの見た未来のチェックメイトのレビュー・感想・評価

3.0
期待が大きかったので残念。映画の本質的内容より瑣末な所が気になってどうも入り込めなかった。
その1
ウィレムデフォーが年取り過ぎ
確かにゴッホになりきっている。
そこは素晴らしくいいんだけけれど晩年のゴッホがいくら貧困どん底で失意の人とはいえゴッホ37歳とデフォーとのギャップはムリ。枯れすぎている。
デフォーの悟ったかの表情は果たしてまだまだ絵を描きたかった(であろう)ゴッホには似つかわしくない。
その2
オスカーアイザックのゴーギャンとの年齢差がありすぎて不自然過ぎ。
ゴーギャンが5才年上のはずがアイザックじゃ息子だよ(俳優年齢差24歳下)
なので二人との関係が胸に迫ってこない。意図的に二人の関係を深く描いてはないがゴーギャンとの関係は重要だ。
二人の関係は友情と確執が入り混じって未だ謎も多いと言われているがどうしても対等には見えず。アイザックのゴーギャンはジジイのゴッホにえらそうに脱仏を説くスカした若造にしか見えなかった。
その3
酒場で仏語が飛び交っているのにゴッホとゴーギャンの会話だけ英語にするな(ま仏語喋ってと言えど無理だろうけど)
だったら全編英語にすべき。英仏入り混じりで英語の不自然さが際立つ。

ただし全体として定説である自殺という死因に一石を投じた。本当かどうかは未知だが史実を見直して新たなゴッホ像を表現したところは評価したい。

ゴッホの絵が特に好きでもなく興味もなかったが、今夏たまたまアムステルダムに旅行した際、当初行く気もなかった市内のゴッホ美術館に行って日本語音声ガイドを聞きながら絵を鑑賞。
そこでまったくゴッホの絵に対する感じ方が変わりゴッホの人間像に興味を持ちその流れでこの映画を見た関係で共感てきない部分が多々あった。

本作見てから他にゴッホ映画あるか調べたら「炎の人ゴッホ」という往年の大スター、カークダグラスとアンソニークイン(ゴーギャン役)が演じた映画あることを知った。
それとゴッホ風油彩タッチで内外多数の画家が描いた油絵による長編アニメ「ゴッホ最後の手紙」も未見なのでこれらも見てみたい。
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