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エリザベス∞エクスペリメントのkuuのレビュー・感想・評価

3.6
『エリザベス∞エクスペリメント』
原題 Elizabeth Harvest.
製作年 2018年。上映時間 109分。

アビー・リーが美しく完璧なクローン人間を演じ、生存欲求を持ったクローンの運命を描いたSFスリラー再視聴です!。
共演にキアラン・ハインズ、カーラ・グギーノ。

ノーベル賞を受賞した天才生物学者ヘンリーは、一目ぼれした女性エリザベスと結婚し、郊外の屋敷へ迎え入れる。完璧な美貌と肉体を備えたエリザベスは、ヘンリーとの甘く濃密な新婚生活を楽しんでいた。
そんなある日、彼女は夫から入ることを禁じられている部屋のドアを開けてしまう。
そこには、エリザベスと全く同じ姿をした人間が裸のまま管に繋がれた状態で保管されていた。
使用人オリバーによると、エリザベスは5番目のクローンなのだという。
己の欲望を満たすため常に若く美しい“エリザベス”を創り続けるヘンリーの計画を知った彼女は、オリバーのもとを逃げ出そうとするが。。。

オッサンが、麗しの奥さんや、愛おしい恋人を掌中に収めて好き勝手に扱っちゃ、
ダメぜったい!
ドメスティックなバイオレンスやがな。
んじゃ、クローンなら、好き勝手に扱ってもいいんちゃうのん?
(墮っ恥ワイフやエロゲームの中では既に行われてるかな)。
それもダメぜったい!なはず。
なんで、頭がエエはずのオッサンが考えるんやろ。
思いもよらへんことしよるのが、今作品。
クローンと心からに通じあえるんなら、考え方によっちゃぁ幸福なんかも知れへんが、
でも、クローンが人間と呼ぶに相応しい心があるならば、至極当然ながら、クローンにも選択の意志があるやろし、洗濯もしよるやろ。←関係無いけど。
好みも、タイプじゃないもあるはず。
どうでもいいけど、人間を3Dプリンターでの作製を始めてるらしいけど、心はどこに入るのかぁ?
話は逸れたけど、偏見カタルですが、バカな野郎よか、むしろ頭のエエ野郎は、女性にそんな一方通行的な支配欲を持つことがまぁまぁあるんで、あれ?
頭のエエはずの男が、やってることがバカなことなら、頭のエエバカかな?
結局バカになるんかな??
まぁ、そういう野郎には、一種の実行可能性調査やと思ての教訓になる映画かな。
それ以外にもサスペンスとか、チョイとしたエグいシーンを見たい人もどうぞ。
クローンに対する人間の倫理や、反乱てのを描いとるんやろが、それだけに、人と人(人ともう片方は人に限り無く近い生命を持つ体)の関係、あるいは、男性(オッサン)と女性の関係について、考えさせてくれた映画やった。

※世の中のオッサンよ栄光あれ!!

余談ながら
今作品は、シャルル・ペローの『青髭』(Barbe bleue)というフランス文学の民話を映画化したものだそうで、ある男が禁じられた部屋に入ったために妻たちを次々と殺害していく物語にインスパイアされています。
脚本・監督のセバスチャン・グティエレスは、この物語に惹かれながらも、殺人の動機をもっと面白くしたいと考え、そこで、犯人が最初の妻の死を悲しんでいるというアイデアを思いつき、被害者が妻のクローンであるという発想に至り、初めてSFの世界に足を踏み入れることになったそうな。
因みに余談の余談ながら、前述の『青髭』奇怪なタイトルから、名前くらいは聞き覚えがある方もいるやろと思いますが、残虐非道の青髭には実在したモデルがいたといわれる。
その人物こそ、百年戦争期においてジャンヌ・ダルクと共に戦ったといわれるジル・ド・レです。
彼の性的満足を満たすためだけに捕らえられ、無残に殺されていった少年達の人数は、一説には一千人を越えると云われてますし、赦されざる人物ではあるが、彼にも三分の理も無いことはない。
あんなけ国を思い、共に闘った盟友のジャンヌ・ダルクの非業の死。
戦場で矢面に立って兵を率いるジャンヌの姿に惹かれたジル・ド・レはジャンヌに一生の忠誠を誓い、騎士としてジャンヌを守った。
しかし、ジャンヌはイギリスに捕らわれ宗教裁判で魔女扱いされ処刑。
そしてジル・ド・レは己が持つ全財産を使いジャンヌを黒魔術で生き返らせようとしたとされてます。
ジャンヌ復活の儀式のために必要なものは少年の生贄。
ジル・ド・レはジャンヌを生き返らせるためたくさんの少年を殺し生贄捧げた。
しかし、ジル・ド・レ青髭は少年を殺すことに快感を覚えてしまいいつしかジャンヌ復活のためではなく、己の私利私欲を満たすために少年たちを殺すようになった。
悪魔に身を委ねてしまったジル・ド・レ。
神の神業ではなく、悪魔に身を委ねてしまったヘンリー。
共に一人の女子に一途やったんは同情の余地、三分の理は無いことはない。
kuu

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