ウマノホネ

米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯のウマノホネのレビュー・感想・評価

3.7
瀬長亀次郎の生き様を描いたドキュメンタリー映画『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー』に次ぐ第2弾。
前作鑑賞の際には、今作でも監督を務めた佐古忠彦氏の舞台挨拶も聴くことができて、
瀬長亀次郎の功績やそれを成し遂げるための惜しみない尽力に感動し、
それでもなお現代へと続く沖縄の解決されない問題があることを知ることができました。

今回の作品は、彼の生涯の出来事を踏まえた上で、
日記の1ページに綴られた幼い娘との日常のやりとりや、彼の病床を見舞った愛孫との写真や言葉などから、
彼の人間としての魅力を感じ取ることができます。
また、父親から送られた絶縁の手紙や、高等学校時代の恩師との深い関係性などを知り、
特に、妻のフミ氏との夫婦仲には感動しました。

そうした周囲との密な関係、彼の人望は、もちろん彼自身の言動・行動ゆえ!
時の首相・佐藤栄作との激論にも顕かな、絶対的な不屈の信念がとても印象的です。

一方で、むしろ憎らしいほどに堂々としている佐藤栄作の姿にも迫力があります。

カメジローという男を知り、
アメリカの占領失敗(※)に至る経過を知ることができました。
※一方で基地存続の問題はいまだ解決されていないのですが、そちらの問題については第1作目に詳しい。