仏師として立ち行かず、見世物小屋の生人形制作で糊口をしのぐ亀八。酉の市の興行で立ち寄った土地の名士から、不治の病におかされた娘の椿を、美しいまま写した人形を制作して欲しいと依頼される。一度も家の外に出たことのない椿と、興行で土地を転々とする亀八、二人は次第に惹かれ合うが、人形の完成が近づくにつれ、椿の身体は動かなくなっていく。
インディーズでは極めて珍しい時代劇。複数の登場人物を岡慶悟さんと笠原千尋さんのお二方だけで演じ分ける実験的な手法が印象的でした。インディーズ魂に溢れる発想は面白かったですが、そうしている演出的意…