じょにー

ジョーカーのじょにーのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
3.7
セリフや行動のみならず主演ホアキン氏の存在が恐ろしい。存在感どころではなく。でもぶっちゃけ、こんなものか、、、と思ってしまった。
だってこれはもはや現実だ。いつかどこかでやって来る未来のように思えたよ。
ねえ日本にお住まいのみなさん?
まあ、そう思ってしまえることがこの上ない恐怖だとも言えるけど。

ツイッターでも絶賛の嵐のような雰囲気だったから期待値が上がりすぎた。人間をどう思ってるか、自己と他人に対する割り切り方で評価が変わってきそう。映画を映画としてしか観れない自分は幸か不幸か。
共感できるけど共感しちゃダメなとこまでぶっちぎって欲しかったな。テロとか連続◯人まで行くと思ってた僕はいいカモですね。それとも僕も狂ってるのかもしれないね。
過激なら良いってもんじゃないけど、音楽や演出もかなり真面目で、少し前までのDCユニバースよりも大人しいくらいに感じた。ちなみに今作はユニバースには属してないらしい。

個人的には展開の山谷よりも、その表情や体つきにジョーカーの資質を隠し切れない1人の男の日々を見ている時間がたまらなかった。見せられるこっちが反応に困るような、あの腐ったコンクリートみたいな空気をずっと味わっていたかったな。

監督がコミックスを全く参考にしていないと語る記事を目にした。単独タイトルだけあって世界観の広がりもほぼ無くて、でもいい意味で続編は要らないなと感じた。僕もコミックスは詳しくないけど、エンタメな楽しさも排除したこれだけ現実的な描き方の中でも支持されるのは、それでも間違いなくジョーカーという魂を宿した映画だからだと思う。
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