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ジョーカーのはまたにのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.6
これは『わたしは、ダニエル・ブレイク』の変奏曲ではないかと思う。「これは私たちにも起こりうる話だ」と「これは私自身の話かもしれない」の違いなだけで。

タクシードライバーだなんだはもちろんインスパイアとオマージュの元だろうけど、今この時代における立ち位置はダニエル・ブレイクなんだと思う。もちろん、自分が同作に感銘を受けすぎてなにかとすぐ結びつけちゃう嫌いはあるんだけど。

あと、声にならない声の受け皿として言語よりも物語のがよく働くんだな、とも思ったな。こないだ観た『エイス・グレード』の共感性は半径何メートルの世界と個人の心の内に向けられていたけど、本作のそれは人生に向けられていて、単純にダメージでかいしズシリとくる。だからこその現象的ヒットなんだろうし、少なくない影響を社会に与えているんじゃないかと思う。比較的ストレスフリー(要はお気楽)な自分にも響いちゃったもんな。

時計の時間、に着目したすべては妄想説もおもしろいなと思うけど、これはわからんね。いろんな考察読みたい。

しかし、鑑賞から2週間も経ってから感想書くとよくないね。とりとめねーわ(エイス・グレードに続いて2連続、通算8回目くらいのエクスキューズ)。

とりあえず、本作のキャリアハイなホアキン・フェニックスを見ながら「なんで同じヴィラン誕生物語やのにこんなに違うん?」とお笑いヴェノムことトム・ハーディが拗ねてないことを祈る!
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