へたれ

アド・アストラのへたれのレビュー・感想・評価

アド・アストラ(2019年製作の映画)
3.6
良かったとこ1 ブラッド・ピットの抑えた演技
同時期の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」とは全く異なるアプローチで演じていて、もうそろそろ俳優としてのブラピ再評価があってもいいぐらい良い演技。

良かったとこ2 月への旅行まで
全般的には無理があるプロットだけど、オープニングから月面に向かうまでは、近未来的なディテールが楽しかった。商業旅行化した月への旅行とか、「2001年宇宙の旅」の序盤にあった近未来的な楽しさを再現しているようで楽しめた。

良かったとこ3 マックス・リヒターの音楽
ヨハン・ヨハンソン亡き今、こういう哲学的なSF映画のサントラ作るならこの人が適任。期待どおりのマックス・リヒターな音楽が聴ける。

ダメだったとこ 後半の平凡さ
ストレス管理された「地獄の黙示録」のようなストーリー。随所に挟まれるナレーションの内省ぶりはどっこいどっこいだけど、ベトナム戦争と違って周囲に狂気が見られない分、後半のエピソードに面白さを感じられなかった。かといって、後半に「惑星ソラリス」や「2001年」の終盤ほど哲学的な話に踏み込むわけでもないので、終わり方を含めてヌルい。
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