カルダモン

シャドーのカルダモンのレビュー・感想・評価

シャドー(1982年製作の映画)
4.4
未見だったダリオ・アルジェント作品。
やられた、こんな好みの作品見逃してたなんて。見終わって後悔の念、『サスペリア 2』と同等にツボだった。

ミステリー小説になぞらえた手口で次々と起こる殺人、小説を書いた作家自身を中心に事件が展開していく。カット割りやカメラワークなどの演出は映画と小説の中間のような感覚を与え、ジャッロ映画ならではの雰囲気を存分に味わえた。
なによりも登場する女性の魅力や、部屋のインテリア、建築物の美的感覚が鋭く、物語以上に魅力ある画面に惹きつけられる。
もちろんダリオ・アルジェント節とも言える美女と鮮血も健在で、ゴブリンによる怪しげなサントラも堪能。

玄関にずいぶんと危なっかしいオブジェが置いてあるなと思ったら、ね。
犬のフェンス越えも後の『ドントブリーズ』に連なる犬演出で見応えあり。

余談。
先日、某ディスクユニオンでサントラのアナログ盤入荷との報。
血の赤盤と剃刀の銀盤、2枚組なのだそう。ジャケも凝ったデザインでカッコイイ‼︎