TIFFにて。ミュージックLABO企画のインディペンデント映画。男女の友情は成立するか？という事を女性目線で検証することがテーマの作品。女性監督ならではの雰囲気が出ていた、ほんわかしていて可愛い映画でした。
29歳のナサとタマキはルームシェア繋がり。ナサがレンタルした男友達ヤナセ。音楽をやっていて、同じ音楽をやっているタマキとも繋がった。不思議な三角関係。三角関係だがそこには恋愛感情があるのかないのか…？？？
なんとも不思議な化学反応が沸き起こることがこの作品の醍醐味だ。
人レンタルの需要があるという事が良いのか悪いのか…。SNSの影響だろうが、アナログな自分には不思議な時代になったなぁと思える。レンタル友達ヤナセ同様、実際のレンタル人を職業にしている人も、みんな人当たりが良くて相手のニーズに添うようなキャラクターなのだそうだ。
『人は見た目が9割』という本がベストセラーになるように、全員人当たりが良くても、持っている雰囲気や見た目で本能的に反応する気持ちというのが人間にはある。
映画では男女関係をテーマにしていたが、まず、人として知り合うきっかけが少ない環境にいる私には、気の合う人と知り合いになれることがどれだけ特別な事か！！運命だと勘違いするほど特別なのです。それが異性ならなお、儲けたとすら思ってしまうであろう。だから、段々と変化をしていくナサを健気に思ったし、同時に邪な気持ちから始めた関係という罪悪感に捕らわれて素直な気持ちを拒否しようとしているのももどかしくて、これだから人間って複雑で面白いんだよなぁ〜と思った。偽りのない相手を想う気持ちは人を変える。家族も友達も仕事仲間も。SNSも良いコミュニケーションツールだが、こういった暖かさが感じられることが現実世界の良いところ。ナサが羨ましいです。オトコトモダチだけでなく、沢山の人を好きになりたいって思いました。
