氷雨水葵

サマー・オブ・84の氷雨水葵のレビュー・感想・評価

サマー・オブ・84(2017年製作の映画)
3.5
2024年3本目

ああ・・・バッドエンド・・・

◆あらすじ
1984年オレゴン州イプスウィッチ。15歳の少年デイビーはこの町で穏やかな生活を送っていた。

しかし、子どもたちを狙った連続殺人事件が発生し、デイビーは向かいに住む警官マッキーに疑いの目を向ける。

デイビーは親友ら3人とともに調査を開始するが―――。

◆感想
クリップしていた作品を適当に漁ったところ、本作に行きつきました。ストレンジャー・シングスやスティーヴン・キングっぽい雰囲気と、80年代のホラー作品みたいなポスタービジュアルに惹かれて。

まず印象的だったのは、冒頭でデイビーが言ったセリフ「連続殺人鬼も誰かの隣人だ」。セリフの効果か、その後に登場するマッキーの雰囲気と「冷凍保存したい」というトンデモ台詞にぞわぞわしました💦結末を知っているから余計にそう思いますね…。ラストの展開にはびっくりしたし。とはいえ、個人的にはハッピーエンドで終わってほしかったところ。U-NEXTの見どころに「残酷な結末はトラウマ必至の衝撃だ。」と書いてあって、軽くネタバレを食らった気分でしたが、実際そんなでもなかったし、むしろ「なんでそんなラストにした?」と思わずにはいられない。ひと悶着も二悶着もありながら、4人の少年たちが事件を解決していく過程は面白かったけど、急展開すぎてちょっと・・・ってなりました。ひどい目に遭ったのが二人だけっていうのがイマイチだったんよな。それなら探偵ごっこ部分を少なくして、4人全員を処す過程を描いてほしかったところ。残酷描写は増えるだろうけど、それくらいしてもよかったと思います。
てか、大人たちが無能すぎて笑うしかない。まともに調べもせず、迷惑をかけたと子どもたちに謝らせるのはどうなんだ?証拠が必要なのはわかるけど、もっと早く真実に気づいていたらと思うと不憫でならないよ・・・。

個人的によかった点は、謎が少しずつ解かれていく過程とジワジワにじり寄るスリル。グロ描写が少ない分、謎解きに集中できるし音楽や演者の雰囲気でゾクゾクさせてくるのが良い。派手なシーンはないものの、脳内で復唱される冒頭のセリフによって恐怖を掻き立てる。にしても、子ども特有の好奇心の代償がこれか~胸糞悪すぎるぅぅ。殺人鬼をどうにかして終わりのジュブナイルものじゃなかったわ。

ラストは賛否あるだろうけど、そこまで面白くないわけじゃないのでストシンやIT、スタンドバイミーなどが好きな人はぜひ!
氷雨水葵

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