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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密のtetsuのレビュー・感想・評価

4.5
割とお気に入りのライアンジョンソン監督最新作ということで鑑賞。

莫大な富を持った小説家が死んだ。
ある人物の依頼で死の真相を追うことになった名探偵・ブランは、富豪一家に隠された様々な秘密を知ることになり...。

ライアン・ジョンソン監督、マジで天才かよっ!笑
正直、これまで観たミステリー映画の中で、一番面白かったです。

学園フィルムノワールで始まり、近未来SF、近年では人気シリーズの最新作と、仕事の幅が広い監督。
今回はアガサ・クリスティー風ミステリー映画に挑戦!ということで、少し心配もありましたが、蓋を開けてみると、それは完全な杞憂でした。笑

密室ミステリー映画でお馴染み「車で洋館へ向かう導入シーン」が、現代車になったことで生じる、若干の違和感。
しかし、それこそが、王道ミステリーの展開を現代風にアレンジしていく本作の作風を象徴しているようでもありました。

ここまで使い古された題材で、よくもこんなに斬新で納得のいくラストに出来たなぁ~という喜びもありますし、そういう点では、ジョセフゴードンレヴィットを主演に迎えた監督のデビュー作『BRICK/消された暗号』もミステリー作品として納得のいくラストだったので、通じているような気もしました。

登場人物による説明が続く序盤こそ、少し硬派で冗長にも感じましたが、中盤の展開からは一転。
ポスターと予告編からは予想もつかない物語に一気に引き込まれていく作品でした。

監督作品らしく罵詈雑言を捲し立てるキャラクターや『SWep8』同様に血統主義や伝統主義に抵抗する力強い物語が印象的な本作。
個人的には歴代ミステリー映画ベスト作品とも言える傑作でした!!

参考
『ナイブズ・アウト』続編が始動準備、ダニエル・クレイグ新たな事件へ | THE RIVER
https://theriver.jp/knives-out-sequel-in-the-works/
(これは、ぜひとも実現してほしい...!)
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