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キャッツのhachiのネタバレレビュー・内容・結末

キャッツ(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

予告見て何度泣きそうになったことか…
ちょっと爆発します。


大興奮のCATS the musicalの映画化!
歌もダンスもそのままですごく楽しかった!舞台では見られない映像美、画面展開、猫達の細やかな表情が新鮮で良かった。やっぱりバレエはしなやかで美しく見えるからすべての動きに惚れ惚れする。特にヴィクトリアとマンカストラップが美しかったな。
舞台やロンドン版DVDで人間が猫に扮する姿に見慣れていて違和感はそんなに感じなかったけど、冒頭で猫がたくさん集まってきたところはちょっとミュータントかな?と笑ってしまった…なるほど、確かに初見でこれは気味が悪いかも。でも慣れてしまえばもう可愛い。ヴィクトリアなんて表情がコロコロ変わってすんごく可愛い。というか女優のフランチェスカ・ヘイワードが可愛い。

そして注目のラム・タム・タガー!ジェイソン・デルーロ良いよ!魚の骨のネックレス可愛いな。あの色気出す歌い方好き。欲を言えばもっと色気が欲しかった…これは舞台版の方がメスネコ達がメロメロになっててハチャメチャで面白いかも。ここでミストフェリーズが「タガーは退屈」って歌いながらトランプを広げて見せているのが、ヴィクトリアの気を引くのに失敗しているように見えたのも可愛い。

ジェニエニドッツとバストファージョーンズさんの歌パートは楽しい!というかこの2人のキャラが立ってて最高だった。舞台では絶対味わえない活躍も見られて本当に嬉しい。ジェニーのふっとちょ具合最高…コロンコロン転がるとことかもう触りたい。女優のレベル・ウィルソン「ジョジョ・ラビット」の女教官役だったのね。良い役だ。

イアン・マッケランのアスパラガスも本当に良かった!流石老いさらばえた雰囲気もそのまま演じられていてもう…もう…凄さが言葉に言い表せない。ヨボヨボなのに悪魔のあの一瞬の迫力よ。ファイアフローフィドルの悪魔とグロールタイガーの奇跡の共演に興奮した。グロールタイガーがマキャヴィティの手下なのはなんか嫌だけど…さらにわがままを言うとグリドルボーンも見たかったです。
舞台で歌う前にミストに励まされ、ミストだと思って柱に頭をこすり付けるガスと、ガスがこすり付けた柱に後から自分の頭をこすり付けるミストが最強に良い!

スキンブルシャンクスよ、なんかマリオみたいだな。でもタップダンス格好良かった。鉄道の上でダンスする場面と歌は明るくて盛り上がるから本当に好き!

ライバルを次々消していくのなんか小物臭がプンプンするマキャヴィティ。あんだけ姿を明るみにさらすと仕方ないのかな…すべての黒幕なのに犯罪の王様なのに…。ここでマンゴジェリーに並んでランペルティーザの名前が出たの初めて聴いたからちょっと嬉しい。

テイラー・スウィフト演じるボンバルリーナが"ほのかな憧れ"レベルではなくがっつりマキャヴィティに与してて驚いた。マキャヴィティパートの妖しい雰囲気を出すのにマタタビを使っていたのは面白かったな〜。この時の泥棒猫コンビが彼女の手下みたいで笑う。本人達は遊びのつもりだったけど。

そのマンゴジェリーとランペルティーザの歌パート身軽さが出てて良い〜危なくなったらヴィクトリアを見捨てる所も好き。そのすぐ後の集会にちゃっかり無事戻ってたのを見たヴィクトリアの「あいつら…」みたいな表情も好き。ヴィクトリアを探しに来て助けようとすごく慌てるミストフェリーズも可愛格好良かった。

というか全体的にミストフェリーズがすっごく可愛かった。あのおめめとおっちょこちょい具合、癒し。ヴィクトリアを気にしてる仕草もなんだかいとおしいよ。長老を呼び戻すマジック成功する!とミストを信じるヴィクトリアも良いし、成功してすっごく盛り上がってる中で2人頭をこすり付け合うのも良い。さらにラストのグリザベラがUpUpUpしてる時2人が頭こすり付け合うの本当好き。良かった。

「美しいゴーストと踊る」テイラー書き下ろしの曲好き。ヴィクトリアとグリザベラの悲しみが重なり合う場面、オリジナルだけど泣けた。でもそこだけ見ると天上へ行くの完全にヴィクトリア…

グリザベラのメモリーすごく泣けた。ジェニファー・ハドソンの堪え切れないあの表情、心に染みる。でもグリザベラはあそこまでお膳立てされないと歌えない子じゃないよ…とも思った。避けられ傷つけられながらもみんなに近づいていくのがいいんだ。
劇団四季版ではシラバブが子猫ゆえの純粋さでグリザベラと触れ合っていくというのが、映画では捨てられたばかりの曇らない視点でグリザベラを見る事ができたというのに変わっていて、ヴィクトリアが観客視点という役割から綺麗に繋がってすとんと納得した。

最後に…UpUpUpしてるグリザベラと入れ替わろうとして失敗して高い所から下りられないマキャヴィティ本当ダサい…今回の映画化にあたり一番割を食ったのはこの方ではなかろうか。


今回は字幕で観たけどなんだか吹替も気になる!やった事ない映画館での2回目…行くかもしれない。舞台ほどじっくり見えないけどやっぱり画面の端々で猫達がわちゃわちゃしてるの見るとキュンキュンする。メイン以外のこの猫はこんな動きをしてる、こんなリアクションをしてるというのを追うのが楽しみな私は、初見では誰が誰だかわからなかったからやっぱり2回目行くか…早くDVDが欲しいです。端から端まで堪能したい。もうすっごく楽しかったです!


後は気になったポイント細々と
・マンカストラップの首輪が犬みたいなやつになってて笑った。犬にあらずなのに
・タガーパートの時、マンカストラップとジェニエニドッツのやりとり可愛い
・最後の最後で長老が語りかけている後ろで、マンカストラップとミストフェリーズが「美味しい…」に反応して舌をペロッとする仕草、可愛いがすぎる
・そもそもヴィクトリア、なんか模様入ってたけど真っ白じゃダメだったの?


*吹替で2回目観た感想
・オーバーチュア前の空の場面で猫が描かれているのに初めて気付いた
・2回目でヒゲの存在を確認。1回目は全っっ然目に入ってなかった…キモいぜ
・ライジングサン!
・タガー、吹替だと完全にただのチャラ猫
・2回目でカッサンドラのことが大好きになった。マキャパートの時最後まで長老を守っていたり最初に名前を聞いたり、ディミータやボンバルリーナに代わってメスネコのリーダーっぽくてなんか好き。ミストが長老を呼び戻すのに失敗した時のムッとした顔も良い
・この吹替の歌は苦手…英語の口の動きに日本語を合わせないといけない前提なのはわかるけどそのせいで無理やり言葉を引っ詰めたみたいに聴こえてノリ切れなかった
・ミストパートのドラムロール叩いてたトラ猫のあの模様、泥棒猫もあの柄にして欲しかったな〜
・スキンブルパートでタップを披露するスキンブルの足元を懸命に見つめる赤い首輪の猫が可愛かった!所々出てきたけど、そもそも赤い首輪がたくさんいたね
・バストファージョーンズさんの取り巻きっていうか付き人みたいな黒猫いたけどもしかしてあれがアロンゾじゃないよね?マキャとボンバルが消えて真っ先にマンゴジェリーに掴みかかったのがアロンゾだと言って…
・クレジットで初めて気付いたけどグリドルボーン出てたのね!もしかしてジェリクルソングの時、上のCまで出せるのか?→高音歌ってた猫がそう?ソプラノだから。1人看板の上でちょっと目立ってて白でヒョウ柄っぽかったけど…どっちにしろ望む形のふわふわのグリドルボーンではなかった
・エンドロールの曲がかかったらDVDの首ふり気持ち悪ミストを思い出して笑った
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