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デッド・ドント・ダイのhachiのネタバレレビュー・内容・結末

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

ビル・マーレイとアダム・ドライバーのコンビというだけでめちゃめちゃ興奮する。絶対面白い、という期待を裏切らず、途中???みたいな展開はあったけど観終わって落ち着いたら全然気にならなくて…むしろ振り切った感が好き、面白かった!

この1日目2日目とぞわぞわ穏やかに広がっていくクリーピーさ。なんかすごく好みな展開だなぁと思ってたら監督が「パターソン」の人だった。そりゃ好みのはずだわ、あの穏やかさすごく好きだもん。明るい夜に暗すぎる夕方の表現が非日常感が溢れてて本当に良かった。

映画の所々に、他の映画のオマージュがあったり豪華な出演者がいたり細かいところも楽しめた。
スティーヴ・ブシェミも出てたことにめちゃくちゃ驚いた。あの表情とあの声、我らのブシェミだ!と気付いた瞬間にテンションめっちゃ上がった。クズ野郎だったけどひとりで持ち堪えてたの良いよ〜あんな帽子被っておきながらハンクにちょっと配慮する発言してたの笑う。
セレーナ・ゴメスが可愛かった♡
昔からの曲で本当に「The Dead Don’t Die」があるのか調べてみたけど、どうやら書き下ろしらしく、しかもそのスタージル・シンプソンもギター引きずるゾンビとして出演してたって本当に監督詰め込んでるな〜というかこの映画この曲のPVみたい。

ロニー(アダム)の「テーマ曲だから」とか「まずい結末になる」とか君は転生者か?と思ったけど、メタ的な発言なだけだった。だけだったっていうのもアレなんだけど。
ティルダ・スウィントンも正しい彼女の配役の仕方で笑った。日本刀で無双するの格好良くって好き。古臭い字幕がついてたけど、ニュアンス的に英語でもそうなのだろうか。だとしたら超宇宙人。マジであの展開なんだったんだろう、ロニーの第四の壁を破る発言と併せてぽかーんとしてしまったけど、思い返すとその破茶滅茶さが良かったんだ!と落ち着いた。
最後、クリフとロニーで果てしない数のゾンビに突っ込んでいく様は渋くて格好良かった…!
魂がないとか資本主義がどうとか、好きなもののために動くだけとかそういう社会的批判をゾンビに仕立てて、そんなゾンビからは助からないという終わり方にはほぅほぅ。
ひとつの社会的背景を伝えるのはいいんだけど、このゾンビにやられるのはイヤ〜最初の女性がやられた後でも呻き声が消えなかったのがトラウマ。でも恐怖感が煽られて流れとしてはGood.
ゾンビも最近のゾンビみたいに走らないっていう所に好感が持てた。ノロノロウヨウヨしてる町をパトロールする場面はゾンビ映画で初めて観たぞ。

公開を楽しみにしてたけど延期になって、やっと久しぶりの映画館でこの映画を観れて良かった。思い切り楽しませてもらった!
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