hachi

1917 命をかけた伝令のhachiのネタバレレビュー・内容・結末

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

110分疲れ果てた…すごかった。
ワンカットでカメラが切り替わらないからずっとそこにいるかのような没入感が物凄い。いつ敵が出てくるか、撃たれるかもしれない緊張感がずっと続くから映画を見終わった後は本当に安心する。銃の音はもう聞きたくない…戦場の前線にいて嫌という程あんな音ばかり聞かされ続けたらおかしくもなるはずだ。

こりゃアカデミー賞獲るわと大納得の映像美。
崩壊したエクーストの町、暗闇を赤々と照らした燃え上がる建物、炎と朝焼けのマジックアワー、川や野原に広がる白い花、穏やかにそよぐ風、画面に映し出される映像がとても美しくて迫力があった。
爆撃や銃撃戦など敵地を進む時、映像の迫り来る緊迫感に圧倒されて「Good luck.」「走れ!」くらいしか言葉が浮かばない。

それに印象に残ったのが塹壕。すごく細かくて見入ってしまった…あんな迷路みたいに入り組んだものだったり独軍の所に罠が仕掛けてあったり知識としても面白い。
トラックの味方兵や塹壕にうずくまる兵士達、そこら中に転がる死体や打ち捨てられたまま廃れた兵器や馬、大まかなストーリーだけでなくそういったものからも感じ取れる戦争の悲惨さが心に響く。

手を怪我したり爆弾にやられたり災難が多くてつい笑ってしまったけど友を失い、ほとんど放心状態でD軍の前線を駆け抜けるスコフィールドの姿に涙が止まらなかった。ブレイク中尉に弟の事を伝える場面は兄の表情にぐっときた…

始まりと終わりのカットが同じようなものになっているのが感慨深かった。本当に面白くて映画館で観る事ができて大満足!!
hachi

hachi