このレビューはネタバレを含みます
冒頭の卵に"同じ"を求めるポアロがオチャメで素敵。
そしてポアロのヒゲがすごく好き。読書しながら大笑いする所や、はっきり嫌いなものを言う所、色々気になってしまう所が面白い。
善と悪の2つしかないと断言していたポアロが、この事件を通して考え方を変えたっていうのが印象的だった。原作はまったく読んだ事ないけど、この作品以降ポアロの考え方が明確に変わったりしたのだろうか…ぜひ原作を読んでみたい。
些細な事から真実を暴いていくポアロの頭のキレには、もし犯人の立場だったらいつバレるかヒヤヒヤものだなぁと思いながら毎回驚いた。
パン屋で休暇を楽しみにするポアロと周りのザワザワ感から、オリエント急行が発車する前のガヤガヤ感がその時代っぽくてものすごく好き。少しずつ登場人物が集まってくるのも盛り上がる。
周りの雪山の景色や流れていく風景、豪華なセットと華やかで個性的な面々が素晴らしくて見ていて全然飽きなかった。
事の始まりの悪が裁かれず、周りの人達の人生を壊すっていうのは本当に怖い…
けど、マックィーン父って少し自業自得なとこないですか？とも思う。
全員が犯人で、真実を隠し合い庇い合うけど、もし仮にポアロがいなかったらと考えると、警察の調査になったら黒人というだけで医師が疑われて罪を被せられるんじゃないかと心配になった。あの時代、アリバイがあったとしても偏見で冤罪をふっかけそうだし。
次のシリーズで「ナイル殺人事件」があるのを知って、めちゃくちゃ楽しみにしてる！
