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Postcards from London(原題)のzogliのレビュー・感想・評価

Postcards from London(原題)(2018年製作の映画)
2.7
キングスマンに起用されたハリスディキンソンってどんな俳優さんなのかと思って観てみた一作

エセックスから単身ロンドンにやってきた18歳のジム、路地裏で寝こけているうちに財産をスられ、生きていく為に男娼になる事にする
ロンドンの(高尚な?)男性達を相手する為に絵画を模したプロモーションフォトを撮り、仲間たちと共にアートの知識を蓄え、客をとるジムだが…


素晴らしい芸術作品に触れると失神発作を起こすstendhal症候群という設定を盛り込んであるのだけど、失神中に『絵の中の登場人物となって』『画家と口論したり』する描写があったりしてものすごいファンタジーが入っててえらい驚いた

けど、約90分の映画が数章に分かれていて文芸作品や交響曲を模してるみたいだし、登場人物は歌わないけど劇中歌に合わせて踊ったりするシーンがあるのでミュージカルっぽくもあり、発作中の上記描写も演劇みたいだし、とにかく発想と構成が独特なので 全部ひっくるめて面白がれる人は沢山いると思う
ティツィアーノ、カラヴァッジョ、フランシスベーコンとジョージダイアー、ライナーヴェルナーファスビンダー…耳が拾えただけでもその辺の欧州アート界隈の巨匠達の名が登場するので 誰のなんの作品の話してるのかいちいち映像止めて字幕で確認したくなるのも楽しい

おぼこいハリスディキンソンの細めながらも筋肉の付いた身体ながめるのもとても楽しいし、肝心の男娼的行為に関しては全くダイレクト描写無しで尻が遠目にみえる程度なので普段クィア映画観ない人でも気にならないのでは?

自分を残して仲間が一瞬で消えるヤツが何度かあって もしやイマジナリーフレンズ?ジム大丈夫?これも発作?と思ったけどあれはどう解釈するんだろー円盤にコメンタリ的なものついてたからあとからじっくり観てみようと思う
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