へたれ

キングスマン:ファースト・エージェントのへたれのレビュー・感想・評価

2.4
良かったとこ ラスプーチンとのバトル
映画開始から1時間ぐらいで、ようやく映画にテンポが出てきたのがこのシーン。マシュー・ヴォーンらしく、ダンス(というかバレエ)のように華麗なアクションを、見やすい構図で楽しめた。

ダメだったとこ1 トーンの不一致
これまでのキングスマンのような、バカで楽しいアクションは全体の2割程度で、後の8割は「1917」や、ありがちな戦争ドラマを適当に繋げたようなドラマになっている。しかもそれらが特に融合するわけでもなく、シーンごとに別の映画を見ているような一貫性のなさを感じる。
植民地主義への批判と、平和主義のメッセージを持っているように見えるけれど、メッセージがあまりにも直接的すぎて、キングスマンというシリーズに合ってもいない。

ダメだったとこ2 悪役たちの印象の弱さ
最後まで顔を隠した挙句に、いざ正体が分かっても誰だか分からないぐらい印象が薄いボス。
第一次世界大戦に黒幕がいたという設定で描こうとしているけど、子供が考えたような浅い陰謀論で、歴史的に新たな観点を捉えるわけでもなく、かと言ってブラックユーモアで笑わせられるほどの批評性もなく、悪役たちの浅はかさしか印象に残らない。
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