スワヒリ亭こゆう

インソムニアのスワヒリ亭こゆうのレビュー・感想・評価

インソムニア(2002年製作の映画)
4.0
クリストファー・ノーラン監督の中で最も異色な作品と云えるのではないでしょうか。
ノーラン監督の脚本ではなくてノルウェー映画のリメイクで、プロデューサーにジョージ・クルーニーとスティーブン・ソダーバーグが名を連ねています。
ノーラン監督のアイディアやストーリー構成が好きなファンとしてはなかなか複雑だけど、この作品も面白いですね。


ノーラン監督には申し訳ないですけど、アル・パチーノが主人公の刑事を演じているんですが、この作品はアル・パチーノの映画になっていますね!
そのくらい凄みのある演技でした。
刑事とマフィアを両方演じ分けられる俳優はアル・パチーノとロバート・デニーロしかいませんね。


本作はノルウェー映画のリメイクで作品の舞台をノルウェーをアラスカに変えています。
ロスからアラスカに猟奇殺人事件の応援に来た刑事ウィル(アル・パチーノ)とハップ(マーティン・ドノヴァン)。
捜査を進めていくと犯人と出くわすんです。
同僚の刑事が撃たれ逃げる犯人。
ウィル達警察は犯人を追うものの濃霧の中で犯人を見失うんです。
そこで人影を見つけウィルが発砲するんですが、近づくとハップを間違えて撃ってしまう…
犯人にも逃げられ、ウィルは自分が撃った事にせず犯人に撃たれたことに…


タイトルの『インソムニア』は不眠症という意味らしいです。
映画の舞台、アラスカでは夏の季節で白夜なんですね。
白夜と誤射して相棒を殺してしまった事でウィルはアラスカに来てから一睡も出来なくなってしまうんですが、そのウィルを演じたアル・パチーノの演技が凄くて取り憑かれたかの様な振る舞いがリアルに見えました。


肝心のノーランですが、ずっとある1つのインサート映像を繰り返し見せるんです。
その映像とストーリーの組み合わせ方の面白さが流石だと思います。
だけど、やっぱり内容はサスペンス映画です。
刑事がいて犯人がいる。
そこの組み合わせはノーラン監督らしくない様な気もするんですよね。
ノーラン映画としては観ないでフラットな気持ちで観る事を勧めたいですね。


ヒラリー・スワンクが刑事役で出てくるんです。ウィルとハップを迎えに来てくれて、本作の善良な刑事として登場するんです。
その後、2人を車で送って行くんですが運転してる横顔がナタリー・ポートマンにそっくりで「この人はこんなに美人だっけ😳」と驚きました。
改めて美人ですね。最近観ないけど💦


もし本作を観てないなら是非、オススメですよ!
良質なサスペンスです😊