映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ～失われたひろし～のあるちうのネタバレレビュー・内容・結末

【あらすじ・感想】
野原一家は数十年に1度の金環日食と一緒に家族揃った幸せな写真を撮ることを目的にオーストラリア新婚旅行ツアーに家族で参加する。新婚旅行という甘い言葉に久方ぶりのカップルとしての楽しみを期待するひろしとみさえだったが、財宝伝説を理由にひろしが誘拐されてしまう。
運のないトレジャーハンターじゅんこと共にひろしの奪還を目指し、奮闘する野原ファミリーだが。。

タイトルに「クレヨンしんちゃん」副題に「ひろし」と入っていますが主人公は妻であり、一家を日々支えているみさえです。女性、母親としての苦労がこまめに描写されます。ある一定以上の年齢になると中盤は観ていてしんどくなるかもしれません。一方で家族の絆の尊さ、重要性は従来通り描かれており観賞後は家族を抱き締めたくなる作品だと思います。
昨今のジェンダー問題へのクレしんなりの解答であり過去作「逆襲のロボとーちゃん」に対するカウンター作品だと思いました。
ただ、演出面やセリフで私的にあざとく感じる部分や、ひまわりが単なる舞台装置にしか見えない場面があり評価的には少しマイナスです。個人的には作品としての純粋なエンタメ性や楽しさは「カンフーボーイズ」に少し劣るかなと感じました(カンフーボーイズは傑作なのでぜひご覧ください)

【良かった点・好きなシーン】
あざといながらも中盤の回想シーン(オトナ帝国オマージュ？)は良かったです。また作品終盤のひろしとみさえの衣装、演出についてはこれで良い、これが良いって感満載でした。
エンディングも大正解です。幸せについてのひとつの解答です。良作でした。