次のIPPONグランプリのお題には「キュンキュンって、なに?」が出て欲しいな。大喜利したいな。なんて事を思いつつタランティーノに哀悼の意を捧げるのであった…。
ま、正直な感想をね、こねくる所だと思ってますから、ここは…
まずキャッチにもある映画愛なるものはそんなに感じられなかった。
「あえて」を言い訳にしてか、全編通してチープな映像に終始。
あとメインビジュアルの明らかなミスリードは何だろうか…。受け止め方は人それぞれだけど、少なくともあのビジュアルから漂うテイストの映画ではない。
映画監督や脚本家、俳優の内面には我々のような『スクリーンの前に座る』存在には計り知れないある種の狂気が潜んでいると思う。それは作品から滲み出る部分はきっとごく僅かなのだろうとも。
その普段は人目に晒されることの無い狂気を、ポップにだろうがドロドロにだろうが、それこそキュンキュンにでも描いて欲しかったなぁと。
観終わったあと胸の中で勝手に懇願してしまった。
さて、文化祭の出し物と映画とは何が違うのか。
色々あるかもしれないけど、ひとつは役者だとおもう。
低予算はプロアマ問わないし、クソな脚本は映画にも沢山ある。
その中でいかに説得力を持たせるかは実は役者の演技に掛かっていたりする。
どんなアレな本でも役者が真っ当な演技してくれるとそれだけで映画然となる。不思議と。
こんなチープな映画なんだからせめてそこは固めて欲しいのよ。要は柔道家なんて出さんといてくれ。ああいうキャスティングは『余裕』あるとこがやるお遊びなのよ。
この映画の好きなとこ↓
まず冒頭に映画愛は感じられないって書いたけど、唯一救われる部分として、こんなひねくれた映画作っておきながらも大量生産大量消費されている所謂胸キュン青春映画にすら愛を傾けているところね。
序盤のちょっと小馬鹿にしたようなよくある青春映画のセリフが後から活きてくるところは感心した。『どんな映画にも愛を』。この映画唯一の教訓だった。
あと成海璃子ね。久しぶりに見た気がするけど全然変わってないし相変わらずお綺麗。
なんか素行不良かなんかで干されてたらしいけど、魅力的な女優なことにはかわりないわ。
何より好きだったのは壁ドンならぬ顔ドンね。
この映画の映像上での最初の転換点てのもあって、インパクトと笑いが突き抜けてた。
それだけにその後のダメな方に転がってしまったチープさが足を引っ張ったのが本当に惜しい…。
なにあの屋上の戦闘シーンとか…。
…結局文句で終わってるじゃん