Aya

彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールドのAyaのレビュー・感想・評価

3.5
#twcn

ザ・空回りの実例としていいんじゃないかと。ちょっと居眠りしてる間に感想が半分消えました・・・。

ピーター・ジャクソンの、WWⅠのドキュメンタリー。

なんだとう?!って感じですよね。

今年の冬〜春の公開だったので、劇場には行けず、絶妙なタイミングで配信に来た案件。

アレな感じ?
「ダンケルク」と「1917」セットな感じ?
前者はみたけど興味ないからうろ覚えで、後者は見たかったのですがこのタイミングで見れなくなりました。
後、最近だと「トールキン」が戦争前線の感じよく描けてましたね。

WWⅠに従軍してたって超おじいちゃんじゃん!!

それぞれのインタビューは、誰も戦争に違和感を覚えず、もはや通過儀礼か何かのように感じている能天気な若者だったおじいちゃんたちのお話を聞きながら、当時の映像を振り返る。

しかも途中から色がつくんだ!!!
Viva テクノロジー。

英国好き女子必須案件、「ホロウ・クラウン」シリーズでイギリス軍VSフランス軍には詳しいが、好きな俳優のターン以外の部分は寝ていたので、実際よくわかっていない。(シェイクスピアだし・・・)

映し出される兵士たちの映像にイタビューが被さるという構成。
過酷な前線戦線の中でもユーモアを忘れない若者たち。
ダニやノミ、シラミに悩まされ、4年間で1着しか支給されない軍服で乗り切り、トイレ事情は爆笑。

映し出される映像はカラー修正により、生々しさが強調され、おじいちゃんたちの証言もだんだん戦争本来の陰なものへ変わってゆく。
しかもスコットランド兵、軍服がキルトスカートだ(下着は持参。忘れたら・・・)

意気揚々と入隊した青年、少年たちが真の戦争の過酷さに身を置くことになるが、逃げられるわけでも救いが見出されることがあるわけでもなく、あるのは仲間の死体とその次に自分が死体になる不安。

そして不安になったら助けてくれるのはやっぱり紅茶。

なんか、戦争が終わったらイギリス兵みんな、戦争孤児に見えた。

イギリス兵から見たドイツ兵。

「戦争の激化に伴い、敵への同情心が芽生えた。ドイツ兵はいい戦闘員だ。敵ではなく味方にほしかった」

そして、おっしゃる通り、ドイツ兵の敵はイギリス兵じゃなかったー!!
確かにー!!
なんでイギリス軍が介入してんだー?!
結局WWⅠてなんやったの??

そして、なんとか戦争が終わって、彼ら兵士を待っていたのは5年間の空白と無関心。不安。
現地の状況を今ほど知らない一般市民からしたらただの人殺し。しかも戦う以外の学はない。

これだけの映像と生々しいインタビューが出てくるのは、時間が経って兵士たちの心の傷が癒されたからか、それともあれは栄光である解釈して今に至るのか、そもそも話を盛っているのか、すべてが疑わしくも感傷的すぎず、あっさりとみせるトーンが好きですね。

本物なのか作り物なのか、美しいまでの銃弾のやりとりの音も素晴らしい。
完成度の高い「映画」といえます。

イギリス国民の愛国心の感じ、日本に近くない?
お国のために立ち上がらなければ!命をかけるのも当然!みたいな。

Aya

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