CHまち

行き止まりの世界に生まれてのCHまちのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

《作品概要》
イリノイ州ロックフォードで育った3人の青年(キアー、ザック、ビン)を、彼らの少年時代から12年間の成長記録を追ったドキュメンタリー。

《感想》
スケートボードのシーンが印象的。

オープニングの街中をスケボーで颯爽と駆け回る姿は開放感と癒しを与えてくれる。

でも、これは序盤だけで3人の過去や生活状況を段々と知っていくうちにスケボーをしているときが現実逃避できる唯一のものなのかと想像できてしまい、楽しそうにスケボーをするのを見るのも少し切なく見えてきたりもしました。

主人公の一人であるキアーは、最後に家から抜け出し、新たな地に引っ越しがんばる姿には観るものに勇気を与えてくれている。と同時に思ったことは、育った環境が悪くても、努力次第でどうにかなるという人がいるが、この作品を観ての私の感想ではそうは思えなかった。やはり周りの環境が人生に強い影響を与え、努力ではどうにもならないことはあるのだということを否定できないと思った。

家庭内暴力や格差に悩まさせられながらも懸命に自分の人生を模索する姿が写しだされた傑作ドキュメンタリー。

12年という長い歳月を追ったということと、監督自らが出演し自分の体験などを語ったりすることで、よりこの作品に深みがましているものとなっていたと思います。
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