ましゅー

黒い司法 0%からの奇跡のましゅーのレビュー・感想・評価

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)
4.2
今週末も観たい映画は何本かありましたが、期せずして土曜は二日酔いで丸々一日潰してしまったため(深夜の自宅鑑賞もなし…😢)、本日ファーストデーということもあり、満を持して若干遠出でこの作品です。
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ここのところ一作を除いてアクションやホラー、胸糞系ばかり観ていましたが、根深い黒人差別を根底に置いた、実話ベースの骨太作品です。
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80年代黒人差別がまだまだ色濃く残るアメリカ南部で謂れなき冤罪により死刑囚となってしまった主に黒人たちを救うべく、同じく黒人なるもハーバード大を卒業し、正義の意思をもってこの地にやって来た若き弁護士の奮闘のドラマ。
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差別の描写はやはり胸糞要素は強いものの、あくまで理性的・理路整然と、時に自治体や権力者の妨害・脅迫に会い、時に理不尽な裁定で救えたはずの生命も救えない悲劇に見舞われながらも、静かなる熱い正義の志をもって事に当たる主人公と、勇気を奮い立たせて行動を共にするその協力者たち・死刑囚たち。
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ちょうどコロナウイルスがらみで、悪質なデマが蔓延している昨今だからこそというのもあり、私も静かに、しかしながら熱く込み上げるものを感じながら、鑑賞を終えることが出来ました。
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正しい行いは、惰性的に安穏とした生活を貪る者、特に不正によってそうした地位を得る者・他人に不利益をもたらすことまでも是とする者たちにはそれは鬱陶しく感じるものでしょう。それが大勢であればなおさら。
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でもやっぱり誰でも平等に平和を享受出来ない事態は間違っている、と思うのです。

間違っているものは間違っていると正し、あるべき状態に戻す。これこそが社会生活を営む人間の人間たる所以だとも思うのです。
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久々に熱くなってしまいました。

そうした熱さを、人間としての正しさ・尊厳を呼び起こすという意味でも、素晴らしい良作でしたので、少々意味不明な言い回しは平にご容赦いただいて、機会がある限り、この作品をご覧になることをなるべく多くの方にオススメしたいと思う次第であります…。
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(公式HPより。概要・あらすじ)

【真の正義】とは何か―――観るものすべてに問いかける。世界を変えようと立ち上がった人々の "奇跡の実話"

黒人差別が根強い1980年代アラバマ州。
犯してもいない罪で死刑宣告されたウォルター・マクミリアン(ジェイミー・フォックス)を助けるため、ブライアン・スティーブンソン(マイケル・B・ジョーダン)は無罪を勝ち取るべく立ち上がる。
しかし、仕組まれた証言、白人の陪審員たち、証人や弁護士たちへの脅迫など、数々の差別と不正がブライアンの前に立ちはだかる。
それでもブライアンは、同じ志を持つエバ・アンスリー(ブリー・ラーソン)と共に、真の正義を求め過酷な状況のなか闘い続ける。果たしてブライアンは、最後の希望となりウォルターを救うことができるのか―――!?
0%からの奇跡の逆転劇に挑む!
ましゅー

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