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黒い司法 0%からの奇跡のgreat兄やんのレビュー・感想・評価

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)
4.4
【一言で言うと】
「罪なき者に“慈悲”を」

[あらすじ]
黒人に対する差別が横行している1980年代のアラバマ州。黒人の被告人ウォルターは、身に覚えのない罪で死刑を宣告されてしまう。新人弁護士のブライアンは、彼の無実を証明するために奔走するが、陪審員は白人で、証言は仕組まれ、証人や弁護士たちは脅迫されていた...。

やっぱりこういうものは、観ててしんどくなる😫...
でも、こういった“負の歴史”から目を背けない為にも、我々が映画としてでも認識することこそが“使命”なんじゃないでしょうか🤔
しかし30年前でもこんな人畜非道な裁判があったなんて...1990年代って割と最近だからゾッとしますね😰

ただ、だからといって重苦しいような映画ではなくかなりライトに描かれていたのがまだ救いでした😯
だからといってライトすぎず、重すぎずでちょうど良いスタンスを保ってたかと思います。

にしてもこの頃の司法制度といい警察といい...メチャクチャ腐ってますよね😅
映画の中でしかこういうのって体感したことないんですけど、実際こんなの体験したら一生トラウマ物だと思います。
ましてや死刑執行なんか実際に見たらと思うと...いやはや、この国の問題というのはまだまだ解決しなさそうですね😔

とにかく上映終了までに観て良かったです。
役者達の演技、特にマイケルBジョーダンの若さ溢れる新人弁護士という設定も無理なく活かされていましたし、黒人差別についてもまだわかりやすく、ちょうどいい塩梅で描かれていたと思います。

とにかく今作は映画好きを問わず、絶対に観るべき作品です。
正義の下で行われる裁判や司法制度が、黒人達を苦しめてるなんて...果たして、正義の正しい”答え“ってあるのでしょうか?...

人は、どうして自分よりも弱き者を見下すのだろうか?

司法が人を正すはずが、

司法が人を殺すハメになっている。

それは“使い方”が悪いだけのか、それとも“使う人”が悪いだけなのか...

貧困の反対語が“正義”だと言うように、

“裕福”の下に正義があるのではない。

自己の“エゴ”より、他者への“慈悲”。

他人を慈しむ心を持つ者こそが、

司法を操れる”正しき者”なのかもしれない...