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ミュウツーの逆襲 EVOLUTIONのtetsuのレビュー・感想・評価

ミュウツーの逆襲 EVOLUTION(2019年製作の映画)
3.0
試写会に当選したので、お先に鑑賞。

記念すべき劇場版第一作『…ミュウツーの逆襲』をフル3DCG化した本作。今回は劇場版シリーズ初の3Ⅾ対応作品となり、4DXの上映も決定している。
 
「20年の時を経てコピーとなるリメイク版が作られたこと自体に意義があって、コピーとオリジナル(旧作)を比べることに意味はないってことですよね!さすが!!」ということで、納得することにしました。爆

率直に言うと、THE商業映画だと感じてしまいました。笑
すいません...。笑
本編を観る前に『...ミュウツーの逆襲』の"完全版"を予習してしまったため、感想は、ほとんどないです...。笑
(あくまで、本作は『劇場版 ポケットモンスター-ミュウツーの逆襲-』のリメイク版であるということは知っておくべきかもしれません。)
とはいうものの、今回は何も書かないのももったいないので、なぜ本作が作られることになったのかを考察していきたいと思います。


この後、多少のネタバレがありますので、鑑賞前の方はお気をつけください。

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今回のリメイクに踏み切ったのには大きく3つの理由があるでしょう。

まず1つ目はポケモンGOで獲得した新規ファンたちに過去作の素晴らしさを伝えること。
これは過去2年の劇場版で原点に立ち返り、大人も楽しめる作品という方針で成功してきた実績があるので、ある程度、キャラクターを知ってもらったうえでの今回はうってつけの機会だったのではないでしょうか。

2つ目は『STAND BY ME ドラえもん』の成功を受け、3DCGでのリメイク版がヒットすると分かったこと。
日本の国民的アニメであるドラえもんは、数ある名作エピソードを初めての方でも楽しめるようにつなぎ合わせてリメイクした3DCG映画で2014年日本興行収入の3位となる大成功をしたため*、本作がそれに影響を受けたことは間違いないでしょう。
*ちなみに同年に公開された本家のアニメ版は第10位だった。

3つ目は3DCGにすることで3Ⅾ化や4DX化が可能になり、客の単価を上げられること。
事実、昨今の日本映画業界自体、映画を多く見る人、全く見ない人が2極化していて、観る人がどれだけリピーターになるかや、違った上映形態でどれだけ観てくれるのかが重要になっていると思われます。
実際、本編をみると追加されたシーンはまさしく4DXを楽しませるためのシーン(例えば、本作のオリジナル要素「ロケット団のラプラス号」のシーンや、リザードンの滑空バトル、ミュウとミュウツーのバトルシーンなど)となっており、本作は原作と比べ、よりアトラクション要素が強まった印象を受けました。

では、実際、本作は商業的な面で成功するのでしょうか?
ドラえもんがヒットしたのは「ドラ泣き」というキャッチコピーや秦基博の曲が良かったこと、並びに『ALLWAYS 三丁目の夕日』などの監督である山崎貴さんが監督を務めたことなど様々な理由があったとは思いますが、本作のプロモーションでは、これといった引きがないような...。
ただ新規ファンを取り込んだ可能性もある『名探偵ピカチュウ』のEDで、本作の予告を流すなどの宣伝方法は上手かったですし、結局、ポケモン映画自体、その知名度から、安定した興業収入を稼ぐことになるので、普通にヒットはするでしょうね。
それに何といっても客単価が(ry
ただ、個人的には去年、一昨年のように初期のストーリーをリスペクトした上で作られた新作エピソードが観たかったです...。泣

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まぁ、まとめると、本作をきっかけに原作である映画第一作を観る方が少しでも増えてほしいなぁというのが、個人的な意見です。

2019/8/2
再鑑賞したため、追記、修正。
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