ミュージカル好きの友人から勧められ、何も前情報なしで映画館に行ったら…
肉体から湧き上がる生命エネルギーのようなものをびしゃびしゃ浴びせられ圧倒されました。やっぱ凄いわラテンの皆様。
私自身ミュージカルが大好きでお気に入りの作品がたくさんありますが、イン・ザ・ハイツは他の作品とは全く異なる新しい次元を見せてくれたと感じました。
サルサとかの中南米系音楽やヒップホップ、R&Bがラップでシームレスに繋がれながら多彩に展開される感じがとても小気味よく、これがミュージカルになるなんて!!
ピラグア(かき氷)売りのおじさんことリン=マニュエル・ミランダさん、とんでもないセンスです。ただ良い声のニコラス・ペタス風おじさんかと思ったら製作者だったとは!
ダンスもとんでもなくキレがあって、ラテンのパワーに溢れています。
シンガーもダンサーも、この作品の要求レベルはかなり高くて大変そうですね。映画のキャストはアンソニー・ラモスを筆頭にかなり味わい深くて最高でしたが、ミュージカルでもぜひ観てみたくなりました。
もちろんAmazon Musicでサントラをダウンロードして聴きまくりましたが、やっぱり「Carnaval del Barrio(近所のカーニバル?)」は何度聴いても良いですね。特濃キャラの美容室のママが、とある状況でダルダルにだらけている住民たちを奮起させる曲。この曲のシーンのダンスも最高だったなぁ。中南米ダンスバトルみたいな感じで。
皆それぞれに苦難を背負って生きている、移民たち。いつかはチャンスを掴んで、恵まれた環境とは言えないワシントンハイツから抜け出してやる!という気概を持ちつつ、でも街や仲間の住民たちのことは心から愛している。アメリカを旅行した時に少しだけ垣間見ることができる生々しい格差の現実も、この作品の魅力の背景になっているんだと思う。
モヤモヤするくらいなら、陽気に踊ろう!そのうち良いことがあるさ!ラテンのパワーに負けじと、頑張っていきましょう。